V10エンジン搭載の「特別なポルシェ」が落札 21年前の個体なのにオドロキの走行960キロ! 高騰化がすすむ「カレラGT」の気になる価格とは
米国で販売された644台のうちの1台
2026年2月に米国フロリダ州マイアミで開催されたRMサザビーズ主催のオークションに、2005年式ポルシェ「カレラGT」が出品され、高値で落札されました。
どんなクルマなのでしょうか。
ポルシェ・カレラGTは、メーカーが常識にとらわれず、エンジニアに一切の妥協なく開発を任せたときに生まれた特別な一台です。
扱いの難しい“ウィドウメーカー”とも称されるその存在は、真に卓越したドライバーと志だけのドライバーを分けるクルマともいわれています。ただし、そうした神話的な評価は、その魅力を損なうどころか、むしろ自動車史に残る名車としての地位をより確かなものにしています。
その起源は、ル・マン24時間レースでの成功を受けて開発されたポルシェ「911 GT1」の流れにあります。
従来の911系水平対向6気筒ではなく、自然吸気のワイドアングルV10エンジンを採用した点は、大きな挑戦でした。
しかしFIAによるレースカテゴリーの中止により、このエンジンは行き場を失います。そこでポルシェは、この傑作ユニットにふさわしいハイパーカーとして市販化を決断しました。
2004年に発表されたカレラGTは、同社初となるカーボンファイバー製モノコックを採用しています。

搭載される5.7リッターV10は、チタン製コンロッドや鍛造クランクシャフトを備え、605馬力と590Nmのトルクを発生します。0-60mph(0−96km/h)加速は約3.6秒、最高速度は205mph(約325km/h)に達し、その性能は当時のスーパーカーの中でも際立っていました。さらに、着脱式カーボンルーフによりオープン走行も可能で、ドライバーの背後から響くV10サウンドをダイレクトに味わうことができます。
当時の販売価格はおよそ5000万円。限定1500台の予定でしたが、1270台で生産は終了されました。
オークションに出品された車両は、カタログ掲載時点でわずか602マイル(約960km)という低走行を誇ります。
ボディカラーは象徴的なGTシルバー・メタリック、インテリアはアスコットブラウンとナチュラルブラックのレザーで仕立てられています。2005年6月完成の個体で、米国で販売された644台のうちの1台です。
XTバケットシートやマニュアルエアコン、Boseサウンドシステム、専用ラゲッジセットなどを新車時から装備しています。
そんな極上の2005年式ポルシェ「カレラGT」、最終的に330万5000ドル(1USドル=157.3円換算で、日本円で約5億1978万円)で落札されました。
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