ハミルトンにわずか1ポイント届かなかった男へ… フェラーリがF1ドライバーに贈った特別な「黒いラ・フェラーリ」とは
走行距離は4000km未満 2オーナーの極上スーパーカー
2026年5月に行われるRMサザビーズ主催のオークションに、2014年式のフェラーリ「ラ・フェラーリ」が出品され話題となっています。
フェラーリ初のハイブリッド・ハイパーカーとして2013年に登場した「ラ・フェラーリ」は、技術力と情熱を象徴する存在でした。
しかし今回オークションに登場した1台は、単なる特別なラ・フェラーリというだけではありません。元F1ドライバー、フェリペ・マッサ自身が新車で所有していたという、極めて特別な来歴を持つ個体です。

フェリペ・マッサは2003年にスクーデリア・フェラーリのテストドライバーとして加入し、その後ザウバー・ペトロナスでの経験を経て、2006年からミハエル・シューマッハのチームメイトとしてフェラーリの正ドライバーを務めました。
在籍期間中には11勝を挙げ、2008年にはコンストラクターズタイトル獲得にも大きく貢献。同年のドライバーズタイトル争いでは、マクラーレンのルイス・ハミルトンにわずか1ポイント差で敗れるという、F1史に残る激闘を演じました。
2014年、マッサは長年所属したフェラーリを離れ、ウィリアムズへ移籍することを発表します。
そんな節目の年に納車されたのが、このラ・フェラーリでした。長年チームへ貢献してきたマッサにとって、この車は単なるスーパーカーではなく、フェラーリとの特別な絆を象徴する存在だったに違いありません。
車両は「ネロ(DS1250)」のブラックボディに、ネラ・アルカンターラ内装を組み合わせた精悍な仕様です。
さらにアトリエオプションとしてFXX-K用ホイールを装着。フロントスプリッターやサイドスカート、ドアミラー支柱にはロッソ・コルサのピンストライプが施され、ブラック基調のボディに鮮烈なアクセントを加えています。
加えてロッソ・コルサのブレーキキャリパー、カーボンファイバー製フロント&リアディフューザー、カーボン製ホイールキャップなど、細部に至るまで特別感あふれる仕上がりとなっています。
インテリアもブラックとレッドで統一され、シートのヘッドレストにはロッソ・コルサの跳ね馬ロゴを刺繍。ダッシュボードのカーボンパネルにも赤いストライプが描かれています。
さらにサスペンションリフターやトラックカメラキットなどのオプションも装備。
そして何より特筆すべきは、シート間に設置された限定プレートです。そこには「Grazie Felipe」の文字が刻まれ、当時フェラーリ会長兼CEOだったルカ・ディ・モンテゼーモロのサインまで添えられています。まさにフェラーリからマッサへの感謝を形にした一台といえるでしょう。
このラフェラーリは2014年10月、モナコのマッサ本人の住所で登録され、2021年まで彼のもとで所有されていました。
その後デンマークの現オーナーへ渡り、現地正規ディーラーであるフォーミュラ・オートモービルA/Sにて定期的に整備が実施されています。走行距離は新車時から4000km未満と極めて少なく、その大半をマッサ本人が走らせたという点も、この車の価値をさらに高めています。
そんな特別なラ・フェラーリ、落札予想価格は450万ユーロから500万ユーロ(1ユーロ=184.8円換算で、日本円で約8億3155万円から9億2400万円)とされています。
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