走行わずか130キロ “ほぼ新車”の「緑のフェラーリ」の予想額が24億円超え!? 特別なオーナー向け599台限定の「デイトナSP3」の価値
フェラーリの特別シリーズ「Icona(イコナ)」の第2弾
フェラーリのスペシャルモデル「デイトナSP3」が、2026年10月31日に米国ラスベガスで開催されるブロードアロー・オークション主催の「ラスベガスオークション2026」に登場します。
注目は、その落札予想価格です。1600万〜1800万ドル、日本円にして約24億〜27億円という、一般的なスーパーカーの価格を大きく超える評価が与えられています。

デイトナSP3は、2018年にスタートしたフェラーリの特別シリーズ「Icona(イコナ)」の第2弾として、2021年に発表されました。過去の名車やモータースポーツの歴史に敬意を払いながら、現代の技術で新たなモデルを生み出すというコンセプトです。
車名の「デイトナ」は、1967年のデイトナ24時間レースでフェラーリが成し遂げた1-2-3フィニッシュに由来します。当時のレーシングカー、330 P3/P4などから着想を得たデザインは、流麗な曲面とリアの水平ルーバーが印象的で、跳ね上げ式ではなく、まぶたのように開閉するヘッドライトも特徴です。
パワーユニットは、排気量6.5リッターの自然吸気V型12気筒エンジン。最高出力840cv(約829馬力)を発生し、最高回転数は9500rpmに達します。
7速デュアルクラッチトランスミッションを介して後輪を駆動し、0-100km/h加速は2.85秒、最高速度は340km/h以上。ハイブリッドシステムを搭載せず、大排気量自然吸気エンジンの魅力を追求したモデルです。
生産台数は基本モデルが599台。しかも、一般向けに広く販売されたわけではなく、フェラーリの既存顧客を中心に購入機会が与えられました。欲しくても誰もが注文できるクルマではなかったことが、中古市場での希少性を高めています。
今回の出品車は、フェラーリの特別注文プログラム「テーラーメイド」によって仕立てられた1台。
深みのあるグリーンの「ヴェルデ・フランチェスカ」に、ブラックのアルカンターラとマスタードカラーの素材を組み合わせたインテリアを採用しています。
カーボンファイバー製パーツやエアブラシ仕上げのフェンダーシールド、車高を持ち上げるサスペンションリフターなども装備。新車時のオーナーが所有するコレクションから出品され、カタログ掲載時の走行距離はわずか81マイル(約130km)です。

もちろん、今回の予想価格が高い背景には、希少性だけでなく、近年のオークション相場の急上昇もあります。
2026年8月には通常のデイトナSP3が1782万5000ドルで落札され、従来の相場を大きく押し上げました。一方、2025年に慈善目的で出品された特別な「599+1」は2600万ドルで落札されていますが、これは通常モデルの市場価格と単純に比較できるものではありません。
自然吸気V12をミッドシップに搭載するフェラーリの系譜を象徴し、限られた顧客しか手にできなかったデイトナSP3。今回の約24億〜27億円という予想価格が実現するかどうかは、特別な仕様と極端な低走行距離に、コレクターがどれだけの価値を見いだすかにかかっています。
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