ホンダ「ダックス」のデビューで注目度が格段にアップ! “気軽に遊べる”125ccバイク3選
原付二種クラスが人気の理由とは?
ホンダの新型「ダックス125」が発売されたこともあり、がぜん注目を集めている原付二種クラス。スクーターのイメージが強かったクラスだが、近年はギアつきのライディングを楽しめるモデルが充実している。
近年、原付二種クラスは堅調に販売台数を伸ばしており、2021年は約12万5000台を販売。原付一種(50cc)クラスの約12万9500台に迫ってきている。メーカー各社のラインナップを見ても、選択肢が豊富なのは原付二種の方。2022年はクラス別販売台数でもトップに立つのでは? との見方もあるほどの勢いだ。
人気の理由は、原付一種とは異なり、ふたり乗りが可能な上、制限速度も普通のクルマと同じであること(原付一種は30km/h)。しかも、大きな交差点などでの二段階右折の必要がなく、移動の自由度が高いことが挙げられる。
その割に維持費はリーズナブル。クルマを所有している人なら任意保険をファミリーバイク特約でカバーすることも可能だ。運転するには小型2輪免許が必要となるが、AT限定なら最短2日で教習を終了できるなど、免許取得のハードルも低い。
そこで今回は、気軽に乗れる上に、初心者だけでなくベテランライダーも満足できる3台をセレクトしてみた。
●1969年登場の初代のイメージを継承
ホンダの「ダックス125」は、1969年に登場した「ダックス ホンダ」のイメージを受け継ぐT字型バックボーンフレームに、125ccの空冷エンジンを搭載する。
ふたり乗りがしやすい大きなシートと、アップタイプのマフラーがデザイン上のポイント。トランスミッションは4速で、クラッチ操作は不要の自動遠心クラッチを採用しているため、AT限定の2輪免許でも運転できる。
エンジンは、同社の「スーパーカブ」から受け継がれたもの。シリンダーが水平近くまで前傾した”横型”と呼ばれるタイプで、最高出力は9.4psを発生。タンデム走行でも交通の流れに乗るのに十分以上のパワーを確保している。
ブレーキは前後ともディスク式で、フロントにはABSも装備。安心してライディングを楽しめるようになっている。
●ライディングの基本を学べるモデル
続いて紹介するのは、同じくホンダの「グロム」。人気モデル「モンキー125」のベースマシンとしても知られ、12インチホイールを装備した原付二種のギアつきモデルにおけるベンチマーク的存在となっている。
「モンキー125」や「ダックス125」はリアに2本サスペンションを採用するが、「グロム」は1本タイプで、より走行性能を重視した設計。レース向けのベースモデルが用意され、ワンメイクレースも開催されるなど、ライディングの基本を身につけるには最適のマシンといえる。
エンジンは「ダックス125」と基本設計こそ同じだが、こちらの最高出力は10ps。トランスミッションは5速のクラッチつきとなっている。
12インチホイールを履くモデルらしくキビキビ曲がるハンドリングフィールで、街中だけでなくワインディングでも俊敏な走りを楽しめる。大型バイクを所有しているベテランライダーでも、セカンドバイクとして欲しくなる完成度だ。
●バイクの楽しみ方を広げる大人の遊び道具
インポートモデルで注目したいのが、ベネリの「TNT 125」だ。イタリアのブランドらしくパイプを組み合わせたトレリスフレームに、縦型シリンダーの4バルブエンジンを搭載。高回転域まで軽快に回る特性で、最高出力は11ps相当を絞り出している。
アグレッシブなフロントフェイスや、2本出しの斜めにカットされたマフラーなど、スタイリングも個性的。12インチホイールを装着するバイクとしては車体も大きく、将来的にフルサイズマシンへのステップアップを考えるライダーにもおすすめだ。
コンパクトで気軽に乗れるが、イメージする以上によく走り、ライディングも楽しめるベネリの「TNT 125」。街中ではキビキビした走りを楽しめ、ちょっとしたツーリングにも出かけたくなる。まさにバイクの楽しみ方を広げてくれる大人の遊び道具といえそうだ。