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「ノースアップ派」は昭和世代オジサンのみ!? カーナビ地図画面はどう表示する? ヘディングアップ派が圧倒的な理由とは

カーナビにルート案内機能が備わってからヘディングアップ派が増えた

 その流れが大きく変わったのは、ルート案内機能を備えるようになってからです。

進行方向を上にした「ヘディングアップ」での案内。交差点拡大図と地図の進行方向が一致しているので、ガイドが理解しやすい
進行方向を上にした「ヘディングアップ」での案内。交差点拡大図と地図の進行方向が一致しているので、ガイドが理解しやすい

 これが可能となったとき、自車位置を基準として地図を回転させる「ヘディングアップ」が初めて登場しました。地図は北が上であることが当たり前だった時代。「北が上でない地図なんて使いものになるのか?」と思いましたが、カーナビがルートを案内してくれるので、分岐点さえ気にしていれば目的地に到着できることに感動したことを憶えています。

 この発想は、ひとつはそれまでの紙地図の時代でも、進行方向に合わせて地図を回転させて使う人が少なからず存在しましたが、その使い方にヒントがあったということ。もうひとつのヒントは、欧米人がよく使う道案内方法でした。

 日本人が地図を描くときは多くがルート全体を描いて、その途中で分岐点を書き加える方法で対応します。それに対して欧米人の多くは、地図全体を描くこととはせず、現在地から分岐点を追加して目的地までのルートを描きます。この方法をカーナビに採用したのがヘディングアップだったのです。

 そんな中で、カーナビを使うのに「ノースアップ派」「ヘディングアップ派」がいることが紹介されます。

 しかし、ルート案内するのが当たり前の時代となった今となっては、大半の人がカーナビはヘディングアップで使います。案内されるガイドに従うだけでいいので、北を意識して使う必要はないからです。
 
 カーナビでは分岐点に近づくと交差点付近で拡大図もヘディングアップで表示しますが、これも進行方向が把握しやすくする理由のひとつです。

 一方、カーナビを電子マップとして使い、ルートは自分で決めたいと考える人はノースアップのほうが都合がいいと思います。これを指して、「今どきそんな使い方はしない。ノースアップ派は昭和世代のオッサンだよ」との揶揄する意見もありますが、地図に対する想いは人それぞれなのも確か。自分が好きなように使えばいいと思います。

 ただ、それでも目的地までのルートを設定している場合は、地図を広めに使いつつ、分岐点での交差点ガイドに従う方法が使いやすいのではないかと思います。

 その理由は、仮にクルマが南に向かっていると進行方向は下向きに表示されるため、ヘディングアップで表示される交差点拡大図とは進行方向が真逆の案内となってしまい、混乱の元になりやすいからです。「ルート案内は使わないよ」というのなら余計なお世話になりますが。

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