「ノースアップ派」は昭和世代オジサンのみ!? カーナビ地図画面はどう表示する? ヘディングアップ派が圧倒的な理由とは
カーナビのディスプレイはヨコ長がいい? それともタテ長?
そんな表示で相応しいのが、ヨコ長ディスプレイを備えたカーナビ(インフォテイメントシステム)です。

横に長い表示ができるため、ふたつの異なった内容を表示、いわゆる2画面表示をしても十分な情報を得られるようになります。
二分割した一方の表示ででルート全体をノースアップで表示しながら目的地に近づいていく様子を確認し、交差点拡大図は自車位置を基準としたヘディングアップの誘導に従う。こうすることでノースアップ/ヘディングアップ両方のメリットが活かせるのです。
また2画面表示は、地図を3D化した俯瞰表示の時も便利です。
地図を俯瞰すると進行方向の遠くまでが捉えやすくなるメリットがありますが、分岐点などでは進行方向の情報表示が制限される傾向にあり、肝心の分岐点情報を見逃すことも少なくありません。そこで交差点拡大図の大半は分岐点を真上から表示します。仮に3D表示しても、分岐点に近づくに従い、真上からの表示に切り替えて表示して対応するのが一般的です。こんな時も横に長いディスプレイは使いやすいと言えるでしょう。
最近はタテ長ディスプレイのカーナビ(インフォテイメントシステム)も増えています。
この場合、カーナビとは異なる別機能を同時表示させるのに都合が良いと言えます。たとえばエアコンや電動システムのモニターなど、車両側の情報を同時表示する使い方をするのにタテ長表示は便利です。ただ、これを実現するには画面サイズをかなり大きめにしないと、かえって使いにくいものとなってしまいます。
また、このディスプレイでは地図をタテ長に表示することも可能ですが、その場合はディスプレイの高さが様々な弊害を生み出すことがあります。
たとえばディスプレイ全体が低い位置にあると、老眼が入ったメガネをかけている人にとっては画面下部が見にくくなってしまうのです。
これは肝心の自車位置付近がボヤけて見えることとなり、年配者には使いにくくなる可能性があります。適切な画面サイズと高さがマッチすれば、ヨコ長よりも手許で操作しやすいため、使いやすさではタテ長に分があるかもしれません。
そんな中で最近増えているのが、ほぼタブレットをダッシュボードに埋め込んだとも思えるビッグサイズのディスプレイの採用です。
これによってディスプレイが大きくなったのが良いとしても、ディスプレイの解像度が上がったことに伴い、表示情報を大幅に増やしている例も見られます。タブレットとして単体で使う場合はこれは有効な方法ですが、一瞬で情報を判断しなければならない車載機器にとっては情報を凝視することになり、これは危険の誘発にもつながりかねません。
ディスプレイの解像度アップは情報量を増やすのではなく、フォントやグラフィック表示の鮮明度を上げるのに使い、表示情報のサイズは決して小さくしない。これこそが車載機器としての安心・安全なインターフェースにつながるわけで、ディスプレイの設計はこの鉄則を忘れずに果たしてもらいたいと思っています。
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