無料のグーグルマップがあるのになぜ売れる? 「市販カーナビ」がスマホ全盛の時代にも人気の理由とは?
スマホの無料ナビアプリにはないカーナビのメリットとは
とはいえ、「スマホによるカーナビ需要があるじゃないか」そんな声もあるでしょう。
そのとおり、スマホと組み合わせて使うディスプレイオーディオにも大画面モデルが登場するなど、これをカーナビ代わりに使う人が増えているのも事実です。ただ、そこにはカーナビのユーザーと求めるものが違うという現実があります。

それを示しているのが、測位精度の高さと、わかりやすいルートガイドです。
スマホは測位をGPSだけに頼っていますが、カーナビは車速パルスやジャイロセンサーを併用して、GPS信号をロストしても安定して自車位置を測位することができます。
さらにカーナビで使われる大半の地図データは、充実した交差点ガイドを実現している上に、道路の高低差を自動的に認識できる情報を収録しているなど、特に都会を初めて走行する時はその実力差をハッキリと体感できます。
前出のカーナビメーカーによれば「ディスプレイオーディオの売上げは伸びているが、それは地方にシフトしている」とのこと。つまり、クルマを普段の通勤や近所の買い物でしか使わない“日常の足”とする地方では、測位がGPSだけで困ることはほとんどなく、わざわざ高額なカーナビは選ばず、ディスプレイオーディオで十分なのです。
一方で、都市へ出かける機会が多い人は、スマホでは現在地がわからなくなる経験があり、そうした轍を踏まないためにもカーナビを選択する傾向にあるというわけです。
もうひとつ、個人的に見逃せないと思っているのが、お父さんとしてのプライドです。
家族でドライブへ出かける時、ドライバーはお父さんが務めることがほとんどです。そうなった時に道に迷えばそれこそお父さんとして信頼を落としかねない。そんなリスクを抱えるなら、最初からルートガイドを安定して継続できるカーナビを選んでおこうというわけです。
さらにカーナビならTVチューナーも内蔵されており、最近はYouTubeの人気が高いとはいえ、移動中にリアモニターなどでTV番組を見ることができることは、カーナビを選ぶ理由のひとつになると思います。
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最近はカーナビもコネクテッド化が進んだことで、スマホのようにメニューを介さず目的地を一発検索できる機種も増えてきています。また地図データの更新も自動的におこなわれるようにもなりました。
市販カーナビも着実な進化を遂げてきているのです。
それでも「カーナビはスマホで十分」と考える人も一定数はいると思います。その場合は前述したように、現在地をロストするような場所にへ行かない、あるいは現在地をロストしても自分で修正できる能力を備えていることが前提となります。もし、そうした自信がないなら迷わずコネクテッドで進化したカーナビを選びたいですね。
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