3ナンバー化した新型70シリーズは快適性にも配慮

　2023年の冬に、9年ぶりに日本で発売されることが発表されたトヨタ「ランドクルーザー70」。新型は3ナンバーの普通自動車登録となったことで、快適性にも配慮されたといいます。

　そこで気になるのは、キャビンの居住性。キャンプを始めとするレジャーシーンに使えるモデルなのか、気になっている人も多いことでしょう。ということで今回は、新型ランドクルーザー70のリアシートの快適性についてチェックしてみました。

　トヨタ「ランドクルーザー70」は、トヨタの信頼の礎を築いた「ジープBJ」型の直系モデルとして“ランクルらしさ”を継承し続ける存在です。

　ランドクルーザーシリーズは「どこへでも行き、生きて帰る」をコンセプトに、いつの時代も人々の「暮らしを守る」という使命を担ってきました。なかでも、業務用途や過酷な環境での使用を主眼に置いたヘビーデューティモデルのランドクルーザー70は、いつの時代もあらゆるシーンにおいて重要な使命を担ってきたモデルです。

　40シリーズの後継モデルとして1984年に誕生したランドクルーザー70は、時代の移り変わりとともに進化を遂げながら、今も世界中の道を走り続けています。

　日本市場向けは2004年に一度販売が終了したものの、デビュー30周年を記念し、2014年に1年間の期間限定で再販されていました。

　新型ランドクルーザー70のひと目で分かる変化点はヘッドライトでしょう。“2014年仕様”は角型でしたが、新型は丸型を採用しています。

　これは新しい「ランドクルーザー250」が原点回帰をテーマとするように、ランドクルーザー70も原点回帰を目指した結果。

　それにより新型ランドクルーザー70は、1984年にデビューした70シリーズの初期モデルに通じる顔つきを手に入れています。

●300シリーズ譲りのシート骨格で座り心地が良化

　2014年仕様の70シリーズは、1ナンバー登録の普通貨物自動車という位置づけでした。しかし新型ランドクルーザー70は、3ナンバーの普通自動車となっていることも注目すべきポイントです。

　それにより、毎年、車検を受けずに済むなどのメリットを得た新型ランドクルーザー70ですが、実はこの3ナンバー化に合わせてリアシートの快適性も引き上げられています。

　まずリアシートの骨格が、フラッグシップである「ランドクルーザー300」のそれをベースとするものに刷新され、シートの座面や背もたれのサイズが拡大されています。

　さらに、2014年仕様はシート生地が全面ファブリックだったのに対し、新型はサイドに合成皮革、中央部にスエード調素材を使ったものへとグレードアップしています。

　また2014年仕様は、リアシートの中央席にヘッドレストがつかず、シートベルトも2点式だったのに対し、新型はの中央席にはヘッドレストが備わり、シートベルトも3点式となりました。