なぜ「ラグスポ時計」はブームに!? もはや絶対定番化? 次なるトレンドは「シンプルなドレスウォッチ」になる理由とは
●「1970年代モデル」の再評価&再発見!
どんなアイテムでもそうだが、高まるニーズを察知して、そのニーズに応える製品づくりを展開するのは、モノづくりの常道だ。
時計ブランドがこうした名門の定番が新品、さらに二次流通(中古)市場で異常な人気、品薄になっている。このことを見逃すはずがない。

時計ブランドの多くは1970年代にラグスポが一大ブームになった際、このニーズに応えるために、それぞれに魅力的な製品を開発・発売した。
そこで各社はこの5年あまり、こうしたアーカイブ(過去の資産)をもとに、現代最新の技術で当時のモデルをリニューアルしたラグスポの新作を続々と発売した。
つまりここ数年のラグスポブームは、「1970年代モデルの復刻ブーム」でもある。しかも今の時計業界では、素材や設計製造技術が進化したおかげで、当時のものより高品質・高機能なものを魅力的な価格で作ることができる。
だから、どれを選んでも後悔することはない。時計としては文句の付けようのない素晴らしいものばかり。新しいラグスポ時計がブームになるのは当然のことだった。
●2023年で復刻は「完了」
しかし、このジャンルのアーカイブの倉庫も、空っぽになったようだ。その最後を飾ったのが、2023年のIWCの新「インヂュニア」。
天才ジェラルド・ジェンタの名作を見事にリファインし現代に蘇らせたこのモデルは、このトレンドの最後を飾る最良の1本だといえる。
もはやラグスポは、「一時のブーム」を超えて「絶対定番」になったのだ。また、このブームの起爆剤、コロナ禍がもたらした“時計投資ブーム”も、海外市場では終わっている。
「そんな!? 信じたくない」という人も居るかもしれない。
だが残念ながらこれは事実。ごく一部の希少モデルは例外だが、海外の経済メディアや時計メディアは、コロナ禍の中で2019年頃から起きた「中古時計のバブル相場」が2022年2月頃をピークに下がり続け、現在はコロナ禍前の水準に戻っていることを相次いて報じている。
世界的に有名な、数年前に日本にも支社を設けた中古時計のオンライン販売サイト企業が全世界で従業員の半数をリストラしたという報道は、この終焉の何よりの証拠といえる。
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