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「ルアーの近未来がやってきた!」初回ロットが即完売!? 釣り人の心を満たす「グミのようなエサ」が生まれた理由【Behind the Product #11】

●打倒シマノはグミから始まった?

君塚さん:「自転車と釣りのどっちでならシマノを倒せそう?」と相談して、勝ち目のある領域をリサーチし尽くして海釣り用のルアーを選びました。それが昨年(2023年)の1月のことです。

VAGUE:ジグヘッドワームを選んだ理由は?

君塚さん:千葉にある薬湯に二人でつかっているときに星野が、「お菓子のグミでワームを作ってみたい」と言い出したんです。釣り人が本当にほしいモノって、人にも海にも魚にも優しいアイテムだと思うんです。

根掛かりでルアーをロストすると、「少し環境に負荷をかけてしまった」という気持ちにどこかなりますよね。そういう“釣り人の気持ちよくないこと”を解決したかったんです。

星野さん:そこで、とりあえず当時急速に普及したジグヘッドワームのスタイルで、自然界で分解できるグミで試作したのがこれです。

グミで試作したジグヘッドワーム(実物)
グミで試作したジグヘッドワーム(実物)

VAGUE:想像していたより完成度が高くてじわじわきます。

君塚さん:それが笑っちゃうほど固定がうまくできず、投げるだけでグミがちぎれて行方不明になるので釣りどころではない。

星野さん:アイデアだけなら誰でも思いつく。それ以上のシステムとしてジグヘッドに柔らかい素材を固定するための機構を模索し続けました。

VAGUE:道具を使わず、カチッとつけ外しができる仕組みがグミのためだったとは……。

君塚さん:ジグヘッドワームはいまやルアーの定番ですが、まっすぐワームをつけるのが難しかったり、釣りの最中にズレてきたりしてモヤモヤさせられるモノも。

星野さん:ベテランに解決方法を聞くと「輪ゴムで縛りな」とか、「瞬間接着剤で止めるんだよ」と初心者にはハードルが高い。それどころか「上手くできて釣り人として1人前」くらいに言われてしまいます。

VAGUE:初心者としてはシンドいです。

君塚さん:ですから、釣りに集中できて誰もがフローを感じられるよう、デザイン面でもルアーの課題を解決したいと考えたんです。

VAGUE:ノイドは水平姿勢でキレイにロールしながらテールを振って泳ぐ、基本に忠実なアクションで釣りに集中できます。

星野さん:現実にはいない生き物を空想しながら、グミを支える“背骨っぽい”フレームを考えました。でも、初号機では水圧やキャストの衝撃に負けてあっさり取れてしまう。試行錯誤してたどり着いたのが、樹脂をバネのようにして固定するクイックチェンジシステムなんです。

●長く濃い“フロー”に出会うために

VAGUE:会社名の「フローフルワークス」の由来は?

君塚さん:“フロー”は、時間を忘れるほどに集中し、高い創造性や生産性を発揮してる状態を指す心理学の用語なんです。

ノイドはやくもアーバンシーバスフィッシングには欠かせない存在になりつつあります
ノイドはやくもアーバンシーバスフィッシングには欠かせない存在になりつつあります

VAGUE:スポーツ界で“ゾーン”と呼ばれる超集中状態のようなもの?

君塚さん:まさにそれです。“今”に全神経を集中して自分の限界を少しだけ超えると、不思議なほど没頭できますよね。そういう特別な体験は一生の思い出になります。フローで人生をフルに満たしてくれるプロダクトを作りたかったんです。

VAGUE:自分が納得できた瞬間、例えば神がかった集中力で投げたルアーで喰わせた魚は一生忘れません。

君塚さん:釣りの豊かさは、魚の大きさや匹数はそれほど関係ないはず。大切なのは没頭することで、誰もがフロー体験をできるだけ長く濃く体験するお手伝いをしたいんです。例えば、特定のカラーだけが爆発的に効く時合いってありますよね。

VAGUE:当たりカラーに変えようか悩んでいるうちにチャンスを逃しがちです。

君塚さん:自分が納得できるカラーに替えて挑戦できれば、例え釣れなくても充足感が残ります。東京湾のボートシーバスでテストをしたとき、星野が使っていたイエローチャートだけがやたら当たるので、ボディだけでもと色を合わせたら立て続けに良型をキャッチ。暗く揺れる船の上でもスムーズに交換できるので、フィールドテストではそんなことが度々起こりました。

●グミルアーが2025年についに実現?

VAGUE:今後はどのようなプロダクトを予定していますか?

星野さん:ノイドがルアーとしての高い水準にあると証明できたので、世界各国でクイックチェンジシステムの特許を申請しています。異なる素材をつなぐ仕組みがプラットフォームになるため、ジグヘッドとワームそれぞれの素材や形状を変えれば可能性は無限に広がります。

君塚さん:ワームの素材面では共同開発のパートナーとして、海水のなかでも微生物で分解できる生分解性素材を開発した東京海洋大学の研究室と繋がりました。

VAGUE:柔かい素材をルアーに固定するフローフルワークスの仕組みと、グミを超える自然に優しい新素材が出会ってしまった。

星野さん:ノイド初号機は僕らが最初にグミで目指した、未来にあるべき環境負荷を掛けにくいルアーの試金石となりました。弐号機では新素材に味覚要素を追加するなど、より魚の五感を刺激するよう進化させ「これで釣れないなら家に帰ろう」と、切り札にできるルアーを2025年の春までには形にしようと思っています。

Gallery 【画像】「えっ…」これがグミのような釣りに欠かせないエサです(24枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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