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スマホの無料“地図アプリ”全盛時代に「カーナビ」はなぜ売れる? 進化を続ける市販カーナビ “根強い”人気の理由とは

一時期の半導体不足も解消 生産も順調に推移

 一方で、これまで供給が不安定だった半導体不足も今となってはすっかり落ち着きを見せています。

「クルマの保有年数長期化により既販車(中古車)での買い換えは一定水準を維持できる」との判断(パナソニック)
「クルマの保有年数長期化により既販車(中古車)での買い換えは一定水準を維持できる」との判断(パナソニック)

 一時は中国のEV生産が急速に立ち上がり、それがカーナビ生産にも多大な影響を与えました。しかし、今は中国での景気低迷もあってEV販売台数が落ち着きを見せ、半導体そのものの生産が高まったこともあってその影響はほぼなくなるまでに回復。カーナビ各社も、生産は順調に推移しており、需要には十分応えられると話しています。

 そして、カーナビが強みを発揮するのが自車位置の測位精度です。実はこの部分こそ、カーナビが本領を発揮する部分となっているのです。

「スマホのアプリでも自車位置は測位できている」との声もあるでしょう。それはGPSからの電波を反射させない環境にある場合であって、ビル街や山間など、周囲に電波を反射させるものがあると、カーナビがこの反射した電波を拾ってしまい、これが原因となって正しい位置を表示できなくなる場合があるのです。

 なのでカーナビの多くはGPS衛星からの電波は、大きく自車位置がずれてしまったとき、たとえばフェリーに乗って対岸に着いたとき以外はほとんど使っていません。

 ではどうやって自車位置を測位しているのでしょうか。

 カーナビの多くはGPSによって正しい位置を検知した後、車両側から供給される車速パルスやジャイロセンサー、さらには地図上のマップマッチング機能などを組み合わせた自律航法で位置を検知しています。

 加えて、スマホにはない機能として、カーナビの地図データに含んだ道路上の高低差データがあり、これを使って並行する高架道路と地上道路の違いを検知してルート案内に反映します。

 これは特に都市での走行には欠かせない能力で、これこそが、安心して目的地までのルート案内が任せられるカーナビならではの強みとなっているのです。

 そして、この強みがあるこそ、カーナビはドライバーの大きなよりどころとなっているというわけです。

 安心して目的地まで頼れる高精度なルート案内と、大画面による見やすさ、多彩なコンテンツを提供するネット動画への対応など、カーナビにはスマホでは得られない魅力が数多く備えられています。これらがあるからこそカーナビが根強いユーザーの需要を集めている秘密なのです。

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「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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