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「えっ…空に浮かぶ城が見られる!?」 まるでペルーのマチュピチュみたいな朝霧に佇む天空の城「越前大野城」とは?

●マチュピチュに似ている?「越前大野城」

 南米ペルーのアンデス山脈に、突如として姿を現す空中都市「マチュピチュ」。神秘的な景観から人気のスポットですが、日本にもマチュピチュのようだと言われる景観地が存在します。

 そのなかのひとつ、福井県大野市の「越前大野城」は、雲上に浮かんで見えることから注目を集めています。

大野城が浮かんでいるように見える雲は「雲海」現象
大野城が浮かんでいるように見える雲は「雲海」現象

 越前大野城とは、織田信長や豊臣秀吉に仕えた戦国武将、金森長近によって建てられたお城です。金森長近はあわせて城下町を整備し、大野の地を発展させました。

 大野市では10年ほど前から「天空の城」としてPRしていますが、2024年度の来場者は6万人と予想されるなど、多くの人が越前大野城を訪れています。

 そんな越前大野城が建つのは、大野盆地の真ん中で250mほど盛り上がった亀山の上です。

 大野盆地は全体が雲に包まれることがあり、そのときに亀山の上の越前大野城だけが浮かんで見えたことでマチュピチュのようだと言われるようになりました。

 それでは、なぜ全体が雲に包まれる不思議な現象が起こるのでしょうか。
 
 じつは、大野城が浮かんでいるように見える雲は「雲海」という気象現象のせいなのです。

 雲海とは、雲を見下ろしたときに海のように広がっている状態をいい、高い山や飛行機に乗っている時に見ることができますが、それ以外でも雲より高い位置にいると見られます。

 空気が冷えるとその中の水分が雲になりますが、その上に暖かく乾いた空気が重なると、雲は上昇できなくなります。行き場をなくした雲は横へ広がるので、それを雲より高い場所から見ると雲海になるのです。

 周囲を山々に囲まれた大野盆地は、山から下りてきた冷気がたまって雲が発生しやすい土地柄。さらに、その雲を見下ろす山があることで、雲海に出会える地理的な条件が揃っています。

●「天空の城」はどれくらいの確率で見られるのか?

 こうしたことから、越前大野城が雲海に浮かぶ「天空の城」のシーズンは10月から4月といわれており、とくに11月に多く見られるようです。

 しかし、雲海ができる気象条件が重ならなければならず、いつでも出会えるわけではありません。

 具体的には、雨が降るなど前日の湿度が高く、放射冷却が起こるほど翌朝との気温差が激しくて、さらに当日の風が弱いこと。こうした日の明け方から午前9時頃までにしか見られないといわれ、とても珍しい現象なのです。

見どころは10月中旬〜4月上旬のシーズン中10回程度とのこと
見どころは10月中旬〜4月上旬のシーズン中10回程度とのこと

 越前大野城のHPによると、ここ10年ほどで「天空の城」が確認できたのは月1〜2回といった印象です。

 実際に天空の城が出現する確率について、大野市観光課の担当者は次のように語ります。

「10月中旬〜4月上旬のシーズン中10回程度と言われています。しかし、年によって大きく異なり、20回ほど確認された年もあります
 
 夜中など、出現する時間帯によっては気づかれないまま終わっていることもあり、正確に把握することは難しい状況です」

 実際に天空の城を見た人からは「なかなか見ることができないが、何度も挑戦する価値はある」といった感想が寄せられているといいます。

 また、SNS上でも「この目で見てきたが、本当に素晴らしかった」「想像以上の絶景」という感激の声があがっています。ほかにも「年間でも数えるほどしかないという奇跡の絶景!」という感想や、「早起きしてよかった」という人もみられます。

 もちろん、せっかく行ったのに「天空の城」に出会えなかった人も多数。そんな人からは、「雲海は出なかったが、朝日に照らされる越前大野城に感動した」「青空の城もまた良し」といった声が寄せられています。

※ ※ ※

 雲海上の越前大野城を眺める代表的なスポットは、お城の西へ約1kmにある「戌山城址(いぬやまじょうし)」です。標高324mと亀山より高く、登山道や展望台が整備されています。

 なお、徒歩で山道を15分ほどかけて登って行くので、トレッキングシューズや長袖、長ズボンなど汚れてもいい服装をするとよいでしょう。また、冬は防寒着などで寒さ対策をすることが大切です。

Gallery 【画像】「えっ…これが天空の城?」日本のマチュピチュを画像で見る(10枚)

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