軽自動車サイズのMINI!? 市販化が叶わなかった“幻”のMINI「ロケットマン・コンセプト」とは
全長約3m、3ドア、3+1シーターのコンセプト
MINI(ミニ)の市販化されなかった幻のサブコンパクトカー「ロケットマン・コンセプト(Rocketman Concept)」は、2011年の英国・ロンドンモーターショーで発表されたコンセプトカーで、MINIの世界観を新しいステージへと広げる、かつ現代的な部分を重点的に設計されたモデルでした。

このロケットマンの大きな特徴はそのコンパクトなボディサイズです。全長3419mm×全幅1907mm×全高1398mmという小さなボディは、当時のR56型MINIよりさらにコンパクト化を実現しつつ、ドライビングプレジャーな電動カーとしての可能性を示したコンセプトとしての面も持っていました。
ボディサイズは日本の軽自動車規格(全長3400mm以下、幅1480mm以下、高さ2000mm以下)にほぼ匹敵しており、MINIらしいコンパクトさをさらに際立たせています。
さらに、パワートレインは、電動化を視野に入れた設計が特徴的であり、持続可能性と都市型モビリティの未来を提案するものでした。
デザインは、通常のMINIとは一緒にしない「小さいけれど詰まったユーティリティ」というビジョンを大切にしていました。カーボンファイバーを活用したライトウェイトな外装、そして未来的な展望を持ったインテリア。特に、軽量化と高い剛性を重視した構造がアピールポイントでした。
シートレイアウトは「3+1」という構成で、フロントに2座、助手席側後部に標準タイプのシート、運転席側後部に補助シートを備えています。
また、前後スライド調整機構をもつコックピットパネルがトピックでした。2名利用時にはコックピットパネルを引き出すことで、まるで2シーターのスポーツモデルのようにキャビンの中央部近くに着座するポジションをとることができます。
3名乗車の場合には、助手席を前方側にセットし、助手席側後部座席を利用します。この状態でも助手席の足元スペースはR56型MINIと同レベルに保たれます。フル乗車が必要な場合には、可動式コックピットを標準位置に戻すことで運転席のポジションも前方に移動し、運転席側後部の補助シートを活用することが可能でした。
しかし当時、既存のプラットフォームを流用することができず、新規開発するにはクルマが小さい割にコストがかかりすぎてしまうという課題に直面しました。このため、消費者に受け入れられる価格で販売することが難しく、市販化は見送られることになりました。
また、トヨタ「iQ」をベースにした発売の可能性が取り沙汰されたこともありましたが、最終的には実現しないままとなっています。
ロケットマンは、コンパクトなボディでも新世代MINIらしいデザインや機能性、楽しさなどを表現できるということを証明した1台で、今でも“幻のコンセプト”として話題になっています。
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