ワケありでも価値は健在!? 世界限定399台の2004年式フェラーリ「エンツォフェラーリ」がオークションに登場
クラシケ認証取得の英国仕様「エンツォ」の1台
2025年5月5日、イギリスのオンラインオークションサイト「Collecting Cars」に出品されたのは、2004年式のフェラーリ「エンツォフェラーリ(以下、エンツォ)」です。生産台数399台のうちの1台ですが、落札金額はいくらとなったのでしょうか。

ボディ色はロッソ・コルサで、ボディ下部は本来ブラックで仕上げられていた部分まで同色に塗装され、エクステリア全体の統一感が高められています。足元にはBBS製の19インチホイールを装着。こちらはダークシルバーにリファインされており、カーボンセラミックブレーキとの組み合わせで引き締まった印象を演出します。
インテリアにはネロレザーとロッソのアクセントがあしらわれたカーボンバケットシートを採用。ステアリングホイールの中央にはロッソレザーが用いられており、この仕様はロッソ・コルサ仕上げのエンツォ277台のうち、わずか2台にしか確認されていない非常に希少なディテールです。
搭載されるのは、6リッターV型12気筒自然吸気エンジン「F140型」で、最高出力651馬力・最大トルク657Nmというハイパワーを発生しました。トランスミッションは6速F1マチックを採用し、0-100km/h加速は3.1秒、最高速度は350km/hに達します。カーボンファイバー製モノコックシャシーを中心に、プッシュロッド式サスペンションやアクティブエアロなど、F1テクノロジーを反映した構造が特徴です。
この個体は、2004年にイギリスの正規ディーラー「Meridien Modena」から納車された英国仕様車で、以来約20年間ワンオーナーに維持されてきました。走行距離は1万4903マイル(約2万4000km)で、整備はフェラーリの正規ディーラーおよび専門ショップによって行われており、2016年にはフェラーリ本社からクラシケ認証(レッドブック)も取得済みです。
なお、納車から間もない時期に軽微な損傷を受けた記録がありますが、修復はイタリア・マラネロのフェラーリ認定ボディショップ「カロッツェリア・ザナージ」によって正式に実施されています。整備記録のほか、取扱説明書や工具類などもすべて揃っており、コンディションの高さとコレクション性を両立した1台といえるでしょう。
エンツォは、F40やF50に続く“ハロー・モデル”として2002年に発表されたV12フェラーリで、創業者エンツォ・フェラーリに捧げる1台として開発されました。自然吸気V12を搭載する最後のハイエンドモデルとしても知られ、現在も高い人気を誇っています。
オークションでは最終的に245万ユーロ(日本円で約4億円)まで入札が集まりましたが、出品者の希望価格に届かず落札には至りませんでした。
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