全長3.4m! なのに大人4人が無理なく座れる“トールボーイ”で大ヒット 41年前に登場したホンダ初代「シティ」のオープンモデルとは【今日は何の日】
伊「ピニンファリーナ」社が技術協力
いまから41年前の今日、1984年7月4日に発表されたのが、当時大ヒットモデルだったホンダ初代「シティ」に追加された「シティ・カブリオレ」です。
どんなクルマだったのでしょうか。

ホンダ初代シティは、1981年11月に発売された、全長3380mm✕全幅1570mm✕全高1470mm、ホイールベース2220mmというコンパクトカーです。
ちなみに全長は、当時の国産車でもっとも短く、現行の軽自動車よりも短いサイズとなっています。また全幅は当時のシビックと同じですが、全高はシビックより120mmも高くなっており、そのスタイルから「トールボーイ」の愛称で呼ばれました。
これはホンダ歴代のモデルに共通する「M・M思想」が現れています。M・M思想とはマン・マキシマム/メカ・ミニマムの略で、人のためのスペースは最大に、メカニズムのためのスペースは最小に、ということを意味します。
全高の高さを活かし、着座位置は従来の乗用車よりも高く設定、さらに背を起こした着座姿勢とすることで前後方向にも余裕のスペースがあり、コンパクトながら大人4人が座って楽に移動できるクルマとして大ヒットを記録しました。
そんな初代シティの発売から3年半後、1984年7月4日に追加されたのがオープンモデルのシティ・カブリオレです。発売は同年8月1日でした。
当時、国産車唯一のフルオープンカーとして登場。耐候性/断熱性/防音性に優れた材質を使用したソフトトップを採用しました。ルーフの開閉も、ソフトトップ先端の両側にあるロックハンドルを解除し、持ちながら後ろの方へ押してセットすればフルオープンとなる手軽さも人気となりました。
当時のテレビCMでは「脱いで、パラダイス」「太陽標準装備」と、オープンの手軽さをアピールしていました。
ボディの基本構造やソフトトップのスタイリングおよびレイアウトは、イタリアのカロッツェリア「ピニンファリーナ」社に依頼、技術協力を受けました。
少量生産という小回りの良さを活かし、ボディカラーは専用色を含めて12色を用意。内装にはファブリックシートとビニールレザーシートの2タイプを用意するなどオーダーメイド感覚もアピールしていました。
当時の車両価格(東京)は5速MTで138万円、オートマチック車は4万円高でした。
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1986年にシティは2代目にフルモデルチェンジ。この2代目モデルにはカブリオレが設定されなかったため、シティカブリオレは初代のみとなりました。40年以上前のモデルのため中古車市場にはほとんど出回っていませんが、程度の良い個体は150万円を超える金額で取引されています。
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