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南国ムード漂う町中華で味わう“日本一”のチャーハンとは? 錦糸町「菜来軒」の知られざる物語【遠くても行きたい町中華#22】

日本一に選ばれたチャーハン、実はきっかけはあの有名人だった

 JR錦糸町駅から徒歩約15分、地下鉄の駅からも離れた場所にありながら、根強い人気のある中華料理店があると聞き、向かったのは「中華料理 菜来軒」。

 店につき、ドアに貼られたポスターを見ると、五目チャーハンの写真に「マツコの知らない世界、町中華で飲ろうぜ、火曜サプライズで紹介されました」と書かれています。これがもしかして日本一のチャーハン?

店内は使い込まれた赤いカウンターと、黄色い短冊に書かれたメニューが印象的
店内は使い込まれた赤いカウンターと、黄色い短冊に書かれたメニューが印象的

 店に入ると、長めのカウンター席があり、その奥に小上がりの座敷席が。そして壁には海亀や巨大な伊勢海老の剥製が飾られています。奥まで行ってみたら海亀がもう一つあった!

 そして奄美大島のポスターやでかいトロフィーも。んんん? 局所的南国ムードの中華料理店。ちょっと他とは違う雰囲気です。

「実は私が奄美大島出身なんですよ」と話すのは店主の福澤和子さん。「兄に東京に呼ばれて、いとこの店を手伝ったのが上京のきっかけです」

 戦後、お兄さんが東京の青果店で働いたのち、中華料理の道へ。お兄さんだけではなく、いとこ達も同じく上京し中華料理の店を営んだとのこと。「だから店名に『菜』がついているんですよ」。青果店由来の菜、なんですね。

 和子さんも結婚し、ご主人と一緒に1981(昭和56)年に今の店をオープン。開業以来、ずっと厨房に立ち続けています。

 そんな、「中華料理 菜来軒」のおすすめの3品を紹介します。

「うちの一番人気ですね」。と和子さん。日本一になったって聞いたんですが?「ああ、それはテレビ番組で優勝したんですよ」とにっこり。

 調べてみると、今年3月に放送されたテレビ番組で、初代KING OF 町中華に選ばれた時のメニューが、この五目チャーハン。座敷席に置かれていたトロフィーはこの時のものなんですね。

「実はこのチャーハンが注目されるようになったのは、玉ちゃんのおかげなんですよ」。

 ん? 玉ちゃん?

五目チャーハン1,000円、スープ付き。ごろごろ具材が特徴的!
五目チャーハン1,000円、スープ付き。ごろごろ具材が特徴的!

 ある日、玉ちゃんこと玉袋筋太郎さんがお店に食べにきて、「これいいね!」ということから町中華番組で紹介され、そこからテレビなどの取材が来るようになったんだそう。

 ゴハンの中はネギ、チャーシュー、ナルトが。そしてトッピングにチャーシュー、かまぼこ、エビ、卵がドーン。インパクトのある見た目も気に入ったのかもしれません。

 食べてみると、コショウがしっかりきいていて、エビはプリプリ、玉子はとろとろ。これは優勝しちゃうのに納得。チャーハンではなかなかない、食感の違いを楽しめるのも魅力的です。

とろっとろ&濃厚がたまらない!ゴハンかビールが欲しくなる「肉茄子炒め」

 一口食べるとニンニクが一気に襲ってくる! そこからのナスとろっとろ、ピーマンシャキシャキがたまらない!

「豚肉、ナス、ピーマンに醤油とかき油で味付けをしています。焼酎につけたニンニクを入れているんですよ」。しかもゴロゴロ入ってる! なんてパンチのきいた一皿! 

 豚肉は薄切り肉と挽肉の2種類入っています。なので豚肉のおいしさがナスにしっかり移って旨みが強い! ゴハンをブワーッと書き込むか、ビールでぎゅーっと流したい。力強くて、思わず箸が進む美味しさです。

肉茄子炒め900円。定食にするならライス小200円、中300円、大400円を。それぞれスープ付き
肉茄子炒め900円。定食にするならライス小200円、中300円、大400円を。それぞれスープ付き

 チャーハン、炒め物ときたらやっぱり麺! 「最近、ちょっと人気が出始めているんですよ」とお店の人。具沢山のあんが乗ったラーメンです。

「スープは鶏ガラと豚ガラ、麺は気持ち中細のちぢれ麺ですね。あんは豚肉の細切りにピーマン、ざく切りのキャベツ、タケノコです」

 キャベツ入りだけれど、味といいとろみといい、ほぼチンジャオロースー。ピーマンやキャベツのシャキシャキがいい感じです。

 これまた、焼酎漬けのニンニクたっぷり。パンチがきいていて美味しい! とろみがあるので麺にスープがしっかり絡んで、最後の一口まで美味しい一杯です。

「夏季限定じゃないけれど、ゴマだれ、あっさりした冷やし中華そばが暑い季節はおすすめですよ」(店長の松田さん)
「夏季限定じゃないけれど、ゴマだれ、あっさりした冷やし中華そばが暑い季節はおすすめですよ」(店長の松田さん)

「主人が生きていた頃はお酒を飲む人も多くて、深夜3時頃まで店を開けていたこともあったんだけれど、今は無理ね」と明るく話す和子さん。80歳を超えた今も、テキパキと料理を作り続けています。「働けるうちは頑張って、ね」。

 お孫さんは13人、ひ孫は5人もいるのに、現役で料理を作る、スーパーおばあちゃんですね。

 ちなみに14時まではランチセットも注文でき、チャーハン+半ラーメンのセットや、ニラレバ炒めライス+ちょいカレールゥなど8種類のセットが1,000円で食べられます。

「お店に来ると楽しい。来ないとボケちゃう」とニコニコしながら話す和子さん。週末は混んでいるけれど、平日夕方以降なら並ばずに入れるとのこと。

 次回はランチタイムに来て、セットメニューを食べに来るか、それとも単品料理&ビールで、締めにチャーハンかラーメンにするか。和子さんの笑顔を見に、また食べに来たいと思える、どこかほのぼのとしたいいお店でした。

菜来軒
東京都墨田区石原4-19-4
03-3622-1712
営:11:30〜14:00、17:30〜22:00、土日祝11:30〜22:00(各LO)
休:火曜

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