長年秘蔵されてきた貴重な一台! ルイス・ハミルトン選手が駆ったメルセデス・ベンツ「SLRマクラーレン722 S ロードスター“ステルス”」がオークション登場 その価値とは
唯一のオレンジに彩られた“最後のSLRロードスター”
米国ブロードアローオークションズは、2025年8月13日と14日にカリフォルニア州で開催された「モントレージェットセンター2025オークション」において、2009年式メルセデス・ベンツ「SLRマクラーレン722 S ロードスター“ステルス”」を出品し、高額で落札されました。世界に一台しか存在しない個体であり、大きな注目を集めました。

メルセデス・ベンツとマクラーレンが共同開発した「SLRマクラーレン」は、2003年のデビュー以来、現代スーパーカーを代表する存在として語り継がれています。そのなかでも2009年に発表された「722 S ロードスター」は、伝説のミッレミリアを制した300 SLR「722」に由来する特別モデルで、オープントップとしては極めて限られた生産数しか存在しません。
今回出品された“ステルス”は、そのロードスターのなかでも唯一の存在です。鮮烈な「マクラーレン・オレンジ」に塗装された世界でただ一台の個体であり、さらに「最後に生産されたSLRロードスター」という称号も持っています。外観はカーボンコンポジットを多用した専用設計で、通常モデルより軽量化されているのも特徴です。
経歴も群を抜いており、2009年の「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」では、当時F1ワールドチャンピオンだったルイス・ハミルトン選手やペドロ・デ・ラ・ロサ選手、そしてSLRプログラム責任者のポール・マッケンジー氏によって実際にドライブされました。その場で披露された走行は今でもファンの間で語り草となっています。
その後はマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)の管理下に置かれ、SLRの最終進化形となる「スターリング・モス」の開発プロトタイプとしても活用されました。一般オーナーに販売されることなく、開発用・広報用として長年秘蔵されてきたため、走行距離は約1万1500km(7200マイル)にとどまり、機関や内外装の状態も極めて良好です。専用のツールや記録も付属し、コレクターにとって安心できるバックグラウンドを備えています。
5.4リッターV型8気筒スーパーチャージャーエンジンは最高出力650馬力を発揮し、0-60mph(約96km/h)加速はわずか3.7秒、公称最高速度は335km/hを記録します。ロードスターとしては異例のパフォーマンスであり、現在の視点から見ても驚異的な数値といえるでしょう。
落札予想価格は100万ドルから125万ドル(日本円で約1億4800万円から1億8500万円)に設定されていましたが、最終的に102万2500ドル(日本円で約1億5000万円)で落札されました。世界で唯一存在するSLRマクラーレン722 S ロードスター“ステルス”は、その来歴と希少性ゆえに、今後も語り継がれるコレクター垂涎の一台といえるでしょう。
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