1963年創業、新宿を代表する老舗店「ずっと変わらぬ美味しさのロールキャベツ」とは――アカシア新宿本店【何度でも行きたい町洋食#06】
海外由来じゃない。実は家庭料理から生まれたロールキャベツ
新宿でロールキャベツといえば昭和の時代からずっと「アカシア」。欧風建物で味わう『白いロールキャベツ』は、映画・ショッピングの後や、デートなどで食べた思い出がある人も多いのでは? 昭和38(1963)年創業、60年を超える洋食のお店です。
駅前から京王百貨店の建物がなくなり、2046年頃までを目途に、大規模再開発が予定されている新宿。これから、駅を中心とした「グランドターミナル構想」により、260m級の超高層ビルやJR駅上空広場などができる予定。大きく変化を遂げている最中です。
建物だけではなく店の入れ替わりも多い新宿で、ずっと変わらない店といえば「アカシア新宿本店」。
「祖父の兄がここでバーを営んでいて、その隣で祖父が食堂を始めたんですよ」と話すのは3代目の鈴木店長。

店の看板メニューとなっているロールキャベツは、お祖父様がどこかで修行して覚えたとか?「いえいえ、祖母が家で作っていたロールキャベツをメニューに取り入れたんです」。ということは家庭料理から? 実はお祖母様、外国出身とか?
「いえいえ。横浜出身の、お屋敷街の奥様から教えてもらった、って言ってました。おそらく、当時の女性誌とかにレシピが載っていたとかじゃないですかね」
店名がアカシアだし、てっきりロシアやヨーロッパがルーツなのかと思っていたら、実は家庭料理。一気に親近感が湧いてきます。となると、店名の”アカシア”は?
「祖父の兄が怪我して病院に入院していた時、窓から見えたアカシアの木が綺麗だったからつけたんですよ」。
建物の雰囲気などから勝手に欧米由来だと思い込んでいたことに反省。ロールキャベツや店名の由来がわかったところで、改めて、アカシアで食べたい料理3品を紹介します。
アカシアを代表する料理といえばもちろん「ロールキャベツシチュー」
大ぶりだけれど、口の中でトロッとほぐれるロールキャベツ。とろみがしっかりした、スープのような白いシチューも印象的です
「白いロールキャベツって中々ないでしょ。皆さん驚かれるんですが、実はこのシチュー、牛乳は入っていないんですよ」

えっ? クリームシチューじゃなかったの!? 真っ白だから、てっきりクリーム系だとばかり思っていました。
「チキンスープベースでロールキャベツを煮て、その煮汁に自家製のシチューを入れているんですよ。自家製ベーコンで旨味と香りづけを足していますね」
ロールキャベツの中の具は、ひき肉とタマネギのみ。「余計なものを入れず、真面目に作っているのが、うちのロールキャベツなんですよ」
なるほど!
ロールキャベツだけじゃない、これもアカシアのこだわり満載「極辛カレーライス」
ソースボートに盛られた褐色のカレー。チキンがゴロゴロ入っています。
「カレーには手羽元が2本入っています。いろいろなスパイスをきかせた辛めのカレーですね。それこそ30年ぐらい前のスパイスカレーブームの前からあるメニューなんですよ」

そしてもう一つ特徴的なのが、ゴハンの横に添えられているのは福神漬けではなくしば漬け。
「これも、昔から付き合いのある、築地にある漬物屋さんから取り寄せているものです。これもこだわりですね」
いざ食べてみると、ダイレクトに刺激がガッとやってくるのではなく、食べ進めていくうちに辛さが蓄積されていくような味わい。旨みがまずやってきて、その後に、スパイスの刺激を感じます。手羽元はほろっほろで、でもスパイスがしっかり染み込んでいる味わい。
アカシアさん、カレーも名店だったとは! ロールキャベツばっかり食べにきていて、カレーを知らなかったのが悔やまれます。
たっぷりの自家製醤油ダレ!「豚ロースのオイル焼きとロールキャベツシチュー」
「薄切りロース肉をサッと焼いているのがポイントですね」と店長。
自家製の醤油ベースのタレは、肉はもちろん、千切りキャベツとの相性も良く、ご飯がモリモリ進みます。
「たくさんの千切りキャベツも楽しんでほしいですね。キャベツは冬は愛知、あとは茨城など、その時に美味しいキャベツを仕入れています」
肉も主役だけれどキャベツも主役、ということですね。

肉の温かさとタレで、ちょっとしんなりした千切りキャベツを、肉で包んでから口に入れると、肉の旨み、タレの旨み、そしてキャベツのシャキシャキが一気に口の中に広がります。
余韻のあるうちにゴハンを一口! 至福の瞬間です。
「うちはゴハンも山形県産のつや姫をガス焚きの大釜で炊いているので、ゴハンも美味しいんですよ。映画やショッピングの帰りに、ふらっと一人で食べにきていただくのもいいし、極力添加物を使っていないので、小さい子供でも食べられるので、ファミリーで食べに来ていただくのもいいですよ」と店長。
確かに、一人でもデートでも家族でも、食べに来やすい雰囲気を持っているお店です。昨年、五反田と浦和にも支店がオープン。新宿以外でも食べられるようになりました。
「レストランって、ハレの日にって思うかもしれないけれど、日常使いとして、気軽に食べに来てもらいたいですね。実際、毎週末に食べに来る常連さんもいるんですよ。ビールの種類もいろいろあるので、一人飲みを楽しみながら、自分の時間を作りに来てください」

フワフワ、トロトロのロールキャベツシチューをビールと一緒に楽しんだあと、カレーやオイル焼きでシメ、というのはいいなぁ。次回はお酒も楽しみながら、美味しい料理を味わいたいと思います!
アカシア新宿本店
住:東京都新宿区新宿3-22-10
TEL:03-3354-7511
営:11:00〜21:00、金土日〜21:30(LO各30分前)
休:なし
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