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創業から変わらない至福のハンバーグの味とは――遠くても通いたくなる名店、荒川区・東尾久「レストラン 山惣」【何度でも行きたい町洋食#09】

昔からずっと変わらない美味しさ

 東京都荒川区東尾久、舎人ライナーの熊野前駅から徒歩約5分、JR尾久駅からは徒歩約25分ほどの場所にあるのが「レストラン 山惣(やまそう)」。

 尾久育ちの人にとって、誕生日や記念日などには家族みんなで食べに行く、スペシャルな日に訪れる洋食店です。

遠くても通いたくなる名店
遠くても通いたくなる名店

「元々、父が浅草の洋食店で修行をしていたのですが、戦後、町屋にあった実家の軒先で、コロッケなどお惣菜を作り、売り始めたのが山惣の始まりです」

 と話すのは店主の柳川さん。となると、尾久だけで70年超え、もうすぐ80年を迎える老舗店なんですね。

「祖父母の代からご来店され、親子3代でお越しくださるお客様も多いんですよ」

 レシピはお父さんの時代と同じなんですか?

「レシピは受け継ぎましたが、今は時代に合わせて塩分を控えめにしたり、時代にあった味付けは常に研究しています」

 戦後すぐからのお惣菜店から出前専門店、そして洋食店に。おそらく尾久で一番歴史のある洋食店、「レストラン 山惣」のおすすめの3品を紹介します。

山惣にきたら絶対に食べたい!「名物! 山惣ハンバーグ」

 手作りデミグラスソースをたっぷりかけて、熱々で味わうハンバーグ。

「肉は黒毛和牛A5ランク、牛100%のハンバーグですね」

 塊肉で仕入れたものを、店主が毎日掃除をしてから挽いているとのこと。

名物! 山惣ハンバーグ150g1430円、200g1870円。食事セットは+550円。ランチセットは1430円
名物! 山惣ハンバーグ150g1430円、200g1870円。食事セットは+550円。ランチセットは1430円

 また、デミグラスソースは創業当時のレシピを店主が改良。肉や野菜の旨み、バターのコク、ワインやトマトの酸味が一体となった、深みのあるおいしさです。

「うちのデミグラスソースは、父が浅草で学んだソースを元に、私の代で隠し味にフォンドヴォーを煮詰めたものを入れたり、塩加減を落としたり、ダシ感を強めにしたりしています。ケチャップは使わず、トマトペーストを使っていますね。創業以来、継ぎ足しで何十年も作り続けているものなんですよ」

 メニューには「お好みで器にライスを入れて、当店自慢のデミグラスソースを最後までご堪能ください」と書かれています。

 お行儀悪いかな、なんて気にせず、ここでは最後にゴハンにソースをまとわせて、ソースのおいしさを満喫しましょう!

ランチとディナーで作り方を変えている「ポークロースカツ」

 こちらも特製のカツソースがたっぷりかかったポークロースカツ。ランチタイムの場合ライスまたはパン、スープとのセットで1300円になります。

「実はポークロースカツは、ランチとディナーでは作り方が違うんですよ。ランチタイムは油で揚げているのですが、ディナーだと、オーブンに売れて油をかける、いわば焼きカツなんです」。

 昼と夜で作り方が違う、ということは当然肉や衣にも違いがありそう。両方食べ比べたくなります。

ポークロースカツ1500円。ディジョンマスタードが添えてあるのもオシャレ
ポークロースカツ1500円。ディジョンマスタードが添えてあるのもオシャレ

 そして、洋食店ならでは、カラシではなくマスタードが添えてあるのも好ポイント。カツにソースをたっぷり絡ませて、口に入れると、ハンバーグとは違う肉の弾力感、衣のザクっと感、そして一気に旨みが広がってきます。

常連客のリクエストで復活!ホワイトソースがたまらない「グラタン」

 そして、山惣に来たらこれも絶対に頼むべきなのがグラタン。チキン、マカロニ、タマネギ、きのこ、そしてタケノコが入っています。

「一時はメニューから外していたんですが、とあるお客様から、『やっぱりあれをもう一度食べたいから作って欲しい』と頼まれて。それで復活したメニューなんですよ」

チーズの下にはマカロニやチキン、タマネギ、キノコ、タケノコ、そしてホワイトソースが。幸せな気持ちになれる一品
チーズの下にはマカロニやチキン、タマネギ、キノコ、タケノコ、そしてホワイトソースが。幸せな気持ちになれる一品

 常連さんの気持ち、すっごくわかる。

 最近ではグラタンってグラタンの素や冷凍食品などで気軽に食べられるようになったけれど、やはり、プロの料理人が一から作るグラタンってこんなに美味しいのかっ!

 と改めて思うほど、ちゃんとしっかり美味しくて素晴らしい。デミグラスソースもだけれど、店主が一から作る、手作りホワイトソースを使った他の料理も食べたくなります。

「来店された際は、『今月のオードブル』をぜひチェックしてください」(店主の柳川英蔵さん)
「来店された際は、『今月のオードブル』をぜひチェックしてください」(店主の柳川英蔵さん)

 平日は近隣のビジネスパーソンやランチ女子会など、そして週末は家族連れやデート、法事などで賑わう「レストラン 山惣」。

 素材はもちろんですが、ソースのこだわり、奥深い旨みをしっかりと感じられる料理は、どれもじっくりと時間をかけて味わいたくなる、沁みる美味しさです。

 単品で注文するのもいいけれど、今度はコース4000円〜でスープからデザートまで楽しむのもいいな。またはデミグラスソースをより楽しむために、ビーフシチュー2500円にパンとサラダのセットにするか。

 でもブラックボードに書かれていた「天然エビ シータイガー」の特大エビフライ2500円というのもかなり気になる。「タルタルソースも自家製ですね、卵が多め、コクを出して
より美味しくしております」なんて聞いたら、フライもの、絶対食べにこないと!

 たとえ家から遠くても、何度も通って常連になりたくなる、荒川区在住・在勤の人が羨ましくなる洋食のお店でした。

Gallery 【画像】見てるだけでお腹が空きそうな絶品洋食を画像で見る(17枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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