スーパーカー世代には懐かしい! 53年前のミッドシップ2シーターが米国オークションに登場「サーキットの狼」にも登場したスカイブルーのマセラティ「ボーラ」とは
マセラティ初のミッドシップ「ボーラ」、時代を変えたスーパーカー
1970年代のスーパーカー黄金期に登場したマセラティ「ボーラ」は、ブランド初の量産ミッドシップとして歴史にその名を刻みました。
現在ではわずか数百台しか現存しない希少モデルとして、世界中のコレクターが注目しています。
そんなボーラの1972年式モデルが、2025年9月に米国のオークションサイト「ブリング・ア・トレーラー」に出品されました。どのような個体だったのでしょうか。

そもそも、初代ボーラは1971年のジュネーブ・モーターショーで発表されました。デザインを担当したのは、イタルデザインの創業者であるジョルジェット・ジウジアーロ氏です。
特に、直線を基調としたシャープなボディラインと低く構えたシルエット、そしてブラッシュドステンレスのルーフが特徴的で、1970年代の新しい時代を告げるスーパーカーとして注目を集めました。
開発当時、マセラティはシトロエン傘下にあったため、ブレーキには同社譲りの高圧LHMハイドロリックシステムを採用。これにより、非常に強力かつ繊細な制動フィーリングを実現していました。
また、静粛性と快適性を重視した室内構成により、ボーラはサーキット志向のスーパーカーというよりも、高速クルージングを快適にこなすグランドツアラーとしての性格を強く打ち出していました。
さらに、エンジンは初期型の4.7リッターV型8気筒DOHC「Tipo AM107/470」を搭載。4基のウェーバー製42DCNFキャブレターを備え、最高出力310馬力を発揮します。
くわえて、ZF製5速マニュアル・トランスアクスルを介して後輪を駆動し、当時としては0-100km/h加速6秒台、最高速度270km/hを記録。
ミッドシップレイアウトによる安定したハンドリングと、マセラティらしい滑らかなエンジンフィールが高く評価されたようです。
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