アウディ初の「RSモデル」をオークションで発見 そこかしこに“ポルシェらしさ”が残る 31年前に登場した「RS2アバント」とは
アウディとポルシェのコラボから生まれた1台
2025年11月にスイス・チューリッヒで開催されるブロードアローオークションに、1994年式アウディ「RS2アバント」が出品されます。
どんなクルマなのでしょうか。

1994年から1995年のわずか2年間のみ生産されたRS2アバントは、アウディとポルシェによる画期的なコラボレーションから誕生しました。
日常の実用性と本格的な高性能を融合させた“スーパーステーションワゴン”という新たなジャンルを切り開いた存在であり、現代のハイパフォーマンスワゴンの原点ともいえるモデルです。
RS2はアウディ初の「RS」モデルであり、その後続くハイパフォーマンスモデル群の礎を築いた一台でした。
ベースとなったのはアウディ80アバントで、搭載される2.2リッター直列5気筒ターボエンジンは、ポルシェによって徹底的にチューニングされ、最高出力315馬力、最大トルク410Nmを発揮しました。トランスミッションには6速MT、駆動方式にはアウディ自慢のクワトロ4WDシステムを採用。0-100km/h加速はわずか4.8秒、最高速度は262km/hに達し、当時のステーションワゴンとしては驚異的なパフォーマンスを誇りました。
製造はポルシェの聖地シュトゥットガルト・ツッフェンハウゼン工場で行われ、車体のエアロダイナミクスやサスペンションの設計にもポルシェの影響が色濃く見られます。
964型911ターボから流用されたカレラカップスタイルのホイール、ブレーキ、そしてサイドミラーなど、随所に“シュトゥットガルト仕立て”のディテールが光ります。
ここで紹介する1994年式アウディRS2アバントは、「ボルケーノブラック」のボディカラーに、ブラックナッパレザーの内装を組み合わせたシックな仕様です。
ドアやセンターコンソール、ダッシュボード助手席側にはオプションのウッドパネルが施され、90年代の上質な雰囲気を漂わせています。カタログ時点での走行距離は384,902kmと表示されており、30年にわたりスイスで大切に所有されながらも、しっかりと走り続けてきたことがうかがえます。
エンジンはオリジナルユニットがそのまま搭載されており、近年ルガーノのポルシェセンターによってフルオーバーホールが実施されています。その費用は2万3000スイスフラン(1CHF=192円換算で日本円で約441万円)にも及び、丁寧なメンテナンスが施されてきたことがわかります。
さらに、ボディは小さな塗装の劣化を補修するためにリフィニッシュが行われ、美しい状態を取り戻しています。
1990年代のラグジュアリーとポルシェのエンジニアリング、そして実用的なワゴンとしての機能性を兼ね備えたRS2アバントは、今見ても極めて魅力的な存在です。走行距離は38万km強としっかり走り込まれながらも、丹念に整備されたこの1台は、理想的な“クラシック・デイリードライバー”といえるでしょう。
1994年式アウディRS2アバントの予想落札価格は、5万スイスフランから7万スイスフラン(日本円で約959万円から1094万円)となっています。
VAGUEからのオススメ
“時を愉しむ”という究極の贅沢――カンパノラ「星響」と巡る、足利・静寂とウェルネスの旅【PR】