わずか17台しか作られなかった右ハンドル仕様 37年前なのに走行距離9000キロの極上“青いランボ”「カウンタック5000QV」がオークションに登場 気になる落札価格とは
「88 1/2」と呼ばれるカウンタックがあった!?
2025年11月に英国ロンドンで開催されたRMサザビーズのオークションに、1988年式ランボルギーニ「カウンタック5000クワトロバルボーレ」が出品され、落札されました。
どんなクルマなのでしょうか。
ランボルギーニ・カウンタックは、1974年のデビューから1990年まで、約26年にわたって改良を重ねてきたスーパーカーの象徴的存在です。
初期の「LP400」を皮切りに、「LP500S、「5000クワトロバルボーレ(QV)」、そして最終型となる「25thアニバーサリー」へと進化しました。
一方、その間にフェラーリは、「365GT/4BB」から「512BB/BBi」、さらに「テスタロッサ」へと、新世代の12気筒モデルを次々と投入しています。
1985年に登場したテスタロッサに対抗すべく、ランボルギーニは熟成の域にあったカウンタックを大幅に進化させ、5000クワトロバルボーレを完成させました。
排気量は4.7リッターから5167ccへ拡大され、4バルブ化とキャブレターの改良により、最高出力は約456馬力を発揮します。
これは欧州仕様テスタロッサの性能を大きく上回る数値でした。0-60mph加速は4.1秒、最高速度は312km/hとされ、1980年代としては驚異的な性能を誇ります。加えて、多くのドライバーから「扱いやすいカウンタック」と評価された点も特筆すべきでしょう。

生産後期には「88 1/2」仕様が登場し、25thアニバーサリーを予感させる変更が加えられました。サイドシルにはブレーキ冷却用のエアスクープが採用されています。
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今回紹介する個体は、1988年製の5000クワトロバルボーレ「88 1/2」で、わずか17台のみ製造された右ハンドル仕様の最終車です。
1988年8月に英国で新車登録され、シャシナンバーは12420。ボディはアカプルコ ブルーと呼ばれる濃紺で、この色の右ハンドル車は2台しか存在しません。
インテリアはパナ コン フィレッティ ブルーのレザーで統一され、F1スタイルのリアウイングやゴールドバッジも備えています。ブルネイ王室代理店を経てピニンファリーナ社内で保管され、2000年に売却された時点での走行距離は約2000kmでした。
その後は英国で管理され、2023年4月に現オーナーが取得。現在の走行距離は9058kmで、2006年までさかのぼる車検記録によって裏付けられています。
過激な造形で語り継がれるカウンタックの中でも、この5000クワトロバルボーレは、マルチェロ・ガンディーニのデザインと美しいカラーリングを際立たせる、きわめて希少な「88 1/2」右ハンドル仕様なのです。
この右ハンドルの1988年式ランボルギーニ「カウンタック5000クワトロバルボーレ」、最終的には62万3750UKポンド(1ポンド=210.6円換算で、日本円で約1億3138万円)で落札されました。
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