屋根も窓も前ガラスもない特別なモデル! 27年前の特別な「SLRマクラーレン」が驚異の価格で落札 走行距離2000キロ以下の特別な「スターリング・モス」とは
最高速度は354km/h 限定75台の「スピードスター」
2026年1月にフランス・パリで開催されたRMサザビーズ主催のオークションに、2009年式メルセデス・ベンツ「SLRマクラーレン・スターリング・モス」が出品され落札されました。
どんなクルマなのでしょうか。

1955年に開催されたミッレミリアにおいて、“サー”スターリング・モスはナビゲーターのデニス・ジェンキンソンとともに、チームメイトでありF1世界王者に5度輝いたファン・マヌエル・ファンジオに対して、実に32分もの大差をつけて優勝しました。
この圧倒的な勝利は、公道レース史上でも屈指の偉業として知られ、モス卿が駆ったメルセデス・ベンツ300 SLR「722」は、世界でもっとも価値あるクルマのひとつと評される存在となりました。
その伝説に敬意を表し、メルセデス・ベンツが2000年代にマクラーレンと共同開発したフラッグシップモデル「SLRマクラーレン」の最終章として誕生したのが、SLRマクラーレン スターリング・モスです。
このモデルは2009年の北米国際自動車ショーで公開され、後年登場するフェラーリ「モンツァSP1/SP2」やマクラーレン「エルバ」、アストンマーティン「V12スピードスター」などに先駆けた、現代版スピードスターとして大きな注目を集めました。
生産台数はわずか75台に限定され、しかも既存のSLRマクラーレン・オーナーのみが購入を許された特別なモデルです。
フロントウインドウとルーフを廃し、専用設計のカーボンファイバー製ボディパネルを採用することで、約200kgの軽量化を実現しました。搭載されるのは、スーパーチャージャー付き5.4リッターV8エンジンで、最高出力641馬力を発生し、0-100km/h加速は3.5秒、最高速度は354km/hに達するとされています。
今回紹介する個体は、2009年12月16日に完成した車両で、ボディカラーはクリスタル・ローレイト・シルバー・メタリック。インテリアにはブラックとアンスラサイトのエクスクルーシブレザーが用いられ、300SLレッドのアクセントが施されています。
大型カーボンシートやレッドキャリパーのカーボンセラミックブレーキ、19インチツインスポークホイールなど、魅力的な装備も備わっています。
2010年3月に完成車として登録された後、当初はダイムラー社がデモンストレーションカーとして保有し、2012年に初の個人オーナーの手に渡りました。走行距離は極めて少なく、現オーナー取得後も丁寧に管理され、2025年9月にはメルセデス・ベンツ・ケルンで大規模整備が実施されています。取材時点での走行距離は1935kmにとどまります。
この2009年式メルセデス・ベンツ「SLRマクラーレン・スターリング・モス」最終的に307万625ユーロ(1ユーロ=183.2円換算で、日本円で約5億6251万円)で落札されました。
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