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元祖ラグジュアリーSUV初代「レンジローバー」が時代を超えて愛される理由【中古車至難】

多くのアップデートで中古車のバリエも豊富

 1969年に完成した初代レンジローバーの試作車両26台には、その秘密を守るため「ヴェール」や「カバー」を意味するイタリア語「VERAL(ヴェラール)」という名前が付けられ、装着されたバッジ類も「VERAL」となっていた。

 ちなみにこのVERALという名称は2017年、ちょっと小さなレンジローバーである「レンジローバー ヴェラール」として48年ぶりに日の目を見ることになる。

 それはさておき、1970年に発売された初代レンジローバーは「ラグジュアリーカーとエステート、パフォーマンスカー、そしてクロスカントリー」という4つの役割を1台のクルマで可能にする世界初の自動車として、あるいは通称「砂漠のロールス・ロイス」として、冒険とリュクスを愛する世界中の富裕層から圧倒的な支持を得たのだった。

 当初は3ドアボディのみだったが、1981年に5ドア版を追加し、1989年には四輪駆動車として初めてABSを装着。そして1992年にはこれまた世界で初めて、電子制御トラクションコントロールと電子制御エアサスペンションを装着するSUVになるなどの進化を重ねながら、1994年までその販売が続けられた。

●1970年 ランドローバー「レンジローバー」

  • 初代から現在までの全世代で、パワフルなV8エンジンから経済的なターボディーゼルエンジンまでをラインナップしている

 冒頭付近で述べたとおり、レンジローバーはその後2代目、3代目、そして現行モデルである4代目へとさらなる進化を遂げた。しかし「クラシックレンジ」と通称されることが多い初代レンジローバーは、今なお中古車マーケットで絶大な人気を集めている。

 いや「絶大な人気」というのは少々言い過ぎかもしれないが、少なくとも2代目や3代目の中古車が「いささか中途半端に古い」ととらえられているのに対し、ある意味「古くなりきった」初代は、栄えあるリアルクラシックとして、一部でけっこうな人気となっているのだ。

 その中古車相場は2021年2月中旬現在、おおむね330万から650万円といったところ。初代レンジローバーを「単に30年近く前の古いSUV」と考えるなら、この相場は高いのかもしれない。

 だが「ある種の世界遺産」「最近のありがちなプレミアムSUVでは絶対に出せない“雰囲気”を持った1台」としてとらえるなら──もちろん「安い!」と形容するつもりはないが、少なくとも「リーズナブル」とはいえるはずなのだ。

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