トータル1000馬力超えのPHEVハイパーカー メルセデスAMG「ワン」がオークション登場 最高時速352キロの「公道を走るF1」の気になる予想価格は
0-100km/h加速は2.9秒 275台限定のハイパーカー
2026年4月にモナコで開催されるRMサザビーズ主催のオークションに、2024年式メルセデスAMG「ワン(One)」が出品される予定です。
どんなクルマなのでしょうか。
2013年のF1シーズンを前に、ルイス・ハミルトンがマクラーレンを離れ、メルセデスAMGへ移籍するというニュースは大きな衝撃をもって受け止められました。
1998年から育成され、2007年にデビューし、21勝と2008年のワールドチャンピオン獲得をともにしたチームを離れる決断には、多くの懐疑的な声が上がりました。当時のメルセデスは2010年の復帰以降、わずか1勝しか挙げていなかったからです。
しかし、3度の世界王者でありメルセデスF1の重鎮ニキ・ラウダの説得を受けたハミルトンは、チームが新時代のパワーユニット規定に向けて万全の体制を整えていると確信していました。
2014年には、従来の自然吸気V8エンジンに代わり、1.6リッターV6ターボハイブリッドが導入されます。この技術革新において、メルセデスは圧倒的な優位性を発揮しました。
新時代初戦のオーストラリアGPでは、ニコ・ロズベルグが2位に大差をつけて優勝し、その後のメルセデスF1の支配的な時代の幕開けを告げます。2014年から2021年までの間、ハミルトン、ロズベルグ、バルテリ・ボッタスは160戦中111勝を挙げ、コンストラクターズタイトルを独占。ハミルトンはミハエル・シューマッハに並ぶ7度の世界王者となりました。
この成功を背景に、メルセデスはF1マシンのパワーユニットを市販車へと移植するという前例のない挑戦に乗り出します。それがメルセデスAMGワンです。

2016年型F1エンジンをベースに、公道走行に適合させるための開発は困難を極めました。ボタン一つで始動できる信頼性や排出ガス規制への対応、さらにパンデミックや部品不足の影響もあり、2017年の発表から市販化は2022年までずれ込みました。
世界限定275台のワンは、内燃機関に加え4基の電動モーターを組み合わせ、合計1063馬力を発揮します。車両価格は272万ドル(当時の為替レートで約2億9000万円)でした。
四輪駆動と7速トランスミッションにより、0-100km/h加速は2.9秒、最高速度は352km/hに達します。さらにアクティブエアロやF1由来のDRSを備え、ニュルブルクリンク北コースで市販車最速ラップも記録しました。
出品予定のクルマはAMGシルバーアローの特別色に、カーボンパーツやペトロナスグリーンのアクセントを組み合わせた仕様です。
内装には高級素材を用い、2024年製造のワンオーナー車として、走行距離わずか89kmという極めて良好な状態を保っています。F1技術の粋を結集したこの一台は、ハイパーカー史における重要な存在です。
この2024年式メルセデスAMG「ワン」、予想落札価格は240万ユーロから280万ユーロ(1ユーロ=184.3円換算で、日本円で約4億4237万円から5億1610万円)とされています。
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