かわいい浴衣を着て巡りたい 明治・大正から続く「レトロ建築」が“映え”すぎる 雰囲気だけじゃなく泉質も良い“共同浴場”3選
明治・大正の面影を今に伝える、唐破風造の重厚な屋根と竜宮城を模した楼門
日本全国には数多くの温泉が存在しますが、なかでも建築物としての歴史的価値を併せ持つ共同浴場は、地域の歩みを物語る貴重な遺産となっています。
今回は、明治から大正時代にかけて建立され、当時の風情を色濃く残す温泉地を3か所取り上げます。
●大分県「竹瓦温泉」
まず紹介するのは、大分県別府市にある「竹瓦(たけがわら)温泉」です。
1879年に創設された竹瓦温泉は、当初は竹屋根葺きの浴場でしたが、その後に改築された際に瓦葺きになったことから、この名称がついたと伝えられています。

現在の建物は1938年に建設されたもので、正面には唐破風造(からはふづくり)の重厚な屋根が構えられています。
この特徴的な外観は、別府温泉のシンボル的な存在として多くの人に認知されています。
天井の高いロビーは昭和初期の雰囲気を残しており、湯上がりにくつろぐことができるスペースとして開放されています。
また、竹瓦温泉では通常の普通浴に加えて、名物の砂湯を体験することができます。
砂湯では、浴衣を着て砂の上に横たわると、温泉で温められた砂をかけられる仕組みになっており、最大8名が同時に利用可能です。
普通浴の泉質は男湯が塩化物泉、女湯が炭酸水素塩泉となっており、源泉かけ流しの湯を楽しむことができます。
●佐賀県「武雄温泉」
続いて取り上げるのは、佐賀県武雄市にある「武雄(たけお)温泉」の楼門です。
武雄温泉の入口に立つこの朱塗りの楼門は、釘を一本も使わずに建てられた天平式楼門と呼ばれる独創的な建築物です。

東京駅などを手がけた唐津市出身の建築家、辰野金吾の設計によって1915年に完成し、2005年には国の重要文化財に指定されました。
この楼門の二階天井の四隅には、子(ねずみ)、卯(うさぎ)、午(うま)、酉(とり)という4つの干支の彫り絵が施されています。
同じく辰野金吾が設計し、後に復原された東京駅の南北ドームの天井には残りの8つの干支のレリーフがあり、楼門と東京駅を合わせることで十二支が揃うという構造になっています。
また、楼門の奥には複数の大衆浴場があり、1876年に建築された「元湯」は、現在使用されている木造建築の温泉施設としては日本最古といわれています。
武雄温泉の泉質はアルカリ性単純温泉で、大衆浴場の「蓬莱湯」のほか、貸し切り湯として「殿様湯」や「家老湯」といった施設が備わっています。
さらに、毎週火曜日を除く午前中には、楼門の二階を見学できるガイド付きの楼門干支見学会が実施されており、建築の細部を直接確認することができます。
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