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世界初の“カーボンモノコック”市販車 カウンタックのエンジンを搭載 わずか5台しか作られなかったモナコ生まれの幻のスーパーカー「MCAサンテナール」って知ってる?

カウンタック5000QVと同じ5.2リッターV12を搭載

「MCAサンテナール」というクルマを知っているでしょうか。

 おそらく、スーパーカー好きでも実車を見たことがある人は、そう多くないはずです。それもそのはず、このクルマは1990年から1992年にかけて、わずか5台しか生産されなかった幻のスーパーカーなのです。

 2026年10月に開催されるブロードアロー・オークション主催の「ザウテ・コンクールオークション2026」に出品されるのは、その5台のなかでも最初に完成した個体です。

 サンテナールを生み出したのは、モナコの小さな自動車メーカー「MCA(Monte Carlo Automobile・モンテカルロ・オートモーティブ)」です。

 1985年に元F2やCARTドライバーのフルヴィオ・マリア・バラビオ氏が設立したメーカーで、モナコに自動車メーカーを誕生させるという壮大な構想からスタートしました。

 開発には、フェラーリやアルファロメオのエンジン開発で知られるカルロ・キティ氏、元アルファロメオのスポーツディレクター、ピエルルイジ・コルバリ氏、F1エンジニアのマルセル・ズニーノ氏、元F1ドライバー兼コンストラクターのグリエルモ・ベラージ氏ら、モータースポーツ界の錚々たる人物が参加しています。

 そして、MCAが完成させた最初のモデルが「センテネール」です。名前の由来は、1990年に創立100周年を迎えたモナコ自動車クラブ(Automobile Club de Monaco)。モナコ生まれのスーパーカーとして、同年に発表されました。

オークションに出品される1990年式MCA「Centenaire(サンテナール)」(c)2026 BROAD ARROW Auctions
オークションに出品される1990年式MCA「Centenaire(サンテナール)」(c)2026 BROAD ARROW Auctions

 最大の特徴は、その心臓部です。搭載されるのは、なんとランボルギーニ「カウンタック5000QV」にも使われた5.2リッターV型12気筒エンジン。今回の個体は455馬力を発揮し、ZF製6速MTを介して後輪を駆動します。

 つまり、見た目こそカウンタックではありませんが、その血統にはランボルギーニV12が流れているのです。

 さらに驚かされるのが、シャシです。サンテナールはカーボンファイバー製モノコックを採用しており、1990年に登場したロードカーとしては非常に先進的な構造でした。現在では当たり前になったカーボンモノコックですが、当時はまだ一部のレーシングカーで使われる最先端技術でした。

 今回の個体は、サンテナールの第1号車。もともとはアイボリーホワイトのボディに赤いレザーインテリアという仕様で、モナコの国旗をイメージしたカラーリングでした。

 その後ブルーに変更された時期もありましたが、現在はオリジナルのカラーへ戻されています。さらに、この車両は開発やテスト、プロモーションにも使われた後、約10年間ランボルギーニのサンタアガタ工場に保管されていたというユニークな経歴も持っています。

 ちなみにMCAは、当初サンテナールを100台生産する計画でした。しかし、1990年代初頭の景気悪化もあり、実際に完成したのはわずか5台。さらにそのうち2台はル・マン24時間レースへの参戦を目指して開発され、テストでは最高354km/hに達したとされています。

 そんな「モナコ唯一のスーパーカー」ともいえるMCAセンテネールが、いよいよオークションに登場します。

 そして気になる予想落札価格は、90万~120万ユーロ(日本円で約1億6000万円から2億1400万円)。

 わずか5台という希少性に加え、カウンタック譲りのV12、カーボンモノコック、そしてモナコという特殊な生い立ちを持つサンテナールだけに、最終的にどこまで評価されるのか注目されます。

Gallery 【画像】世界に5台!幻のスーパーカーMCA「サンテナール」を見る(29枚)(29枚)
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