究極の“アナログ・スーパーカー” 35年前のフェラーリ「F40」がまたも高額落札 人気の「キャタ・ノンアジャスト」仕様の気になる落札価格とは
なぜF40は近年 人気が急上昇している?
いま、クラシック・フェラーリのなかでもとくに価格上昇が目立っているのが「F40」です。
1987年にフェラーリ創立40周年を記念して登場したF40は、総帥エンツォ・フェラーリが最後に開発を見届けたモデルとしても知られています。
そんなF40の1991年式が、2026年9月26日にスイスで開催されたRMサザビーズ主催の「チューリッヒ・オークション2026」に登場しました。
今回の個体は、1991年7月にスイスへ新車納車された「キャタ・ノンアジャスト」仕様。触媒コンバーター付きでありながら、後に採用された調整式サスペンションを持たない仕様で、コレクターの間では人気の高い組み合わせです。
ボディはもちろんロッソ・コルサで、内装はストッファ・ヴィゴーニャ。エンジンとトランスミッションはマッチングナンバーを維持し、2018年にはフェラーリ・クラシケの認証も取得しています。

さらに1997年のフェラーリ50周年記念イベント、2017年の70周年イベントにも参加するなど、履歴もしっかりしています。
走行距離はカタログ作成時で3万8725km。超低走行車ではありませんが、整備履歴も明確で、2024年には4万km前点検、2025年には4本のタイヤ交換を実施。RMサザビーズはこの個体に320万~350万スイスフランという落札予想価格を設定していました。
そして実際の落札価格は332万3750スイスフラン(6億2880万円)。予想レンジの中に収まる結果となりました。
とはいえ、現在のF40相場を見ると、この金額でも十分に驚かされます。
2025年にはRMサザビーズで1991年式が358万米ドル(当時約5億6689万円)、360kmしか走っていない1990年式が385万5000米ドルで落札されています。また、2025年のモントレーでも1990年式が385万5000米ドルを記録しました。
なぜF40は、ここまで人気なのでしょうか。
最大の理由は、現代のスーパーカーとは対極にある、その「アナログ感」です。
カーボンファイバーとケブラーを用いた軽量ボディに、2.9リッターV8ツインターボを搭載。最高出力は471馬力、0-100km/h加速は4.1秒、最高速度は324km/hに達しました。内装も快適性より軽量化を優先し、まさにレーシングカーを公道に持ち込んだような存在でした。
しかも生産台数は約1315台。希少性だけでなく、「エンツォ最後のフェラーリ」「40周年記念車」「モータースポーツ由来のメカニズム」「最後の純粋なアナログ・スーパーカー」といった物語をひとつのモデルが持っていることが、現在の高い評価につながっているのでしょう。
今回の個体は超低走行車ではないため、近年の最高額クラスには届きませんでした。しかし、それでも300万スイスフランを大きく超える価格。F40の人気と相場が、いまや完全に“別次元”に入っていることを示す一台と言えそうです。
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