【クルマ×アソビ #1】「界 アルプス」に泊まって分かった選ばれる理由 信州の“ふるまい文化”に癒される
四季を通じて“信州”に触れることができる宿
界 アルプスには、信楽焼の浴槽を配した温泉付き客室も用意されているが、滞在中に一度は体験したいのがアルプスの山々を眺めながらの大浴場だ。
●spa/日中と夜で2度美味しい露天風呂
泉質は単純温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)で無色透明。北アルプスの麓に位置する秘湯・葛温泉からの引湯となる。
利用時間は15時から25時、5時から11時となっているので、チェックイン・チェックアウトの時間に合わせて何度でも温泉に浸かることをオススメ。
温泉棟は独立した別棟になっており、午前零時に温泉のある2階を訪れてみると、運良く大浴場を独り占めすることができた。
露天風呂へと出てみると、カーブを描いた木の温かみ溢れる檜のルーバーが闇なかに浮かび上がり、幻想的な雰囲気。御影石の露天風呂に落ちる湯の音だけが耳に心地よく、静寂のなかに吸い込まれていく。
肩まで湯に浸かって夜空を見上げると、ライトアップされたカラマツの大木と漆黒の闇のコントラストが美しい。北アルプスに訪れていることをカラマツがそれとなく伝えてくれているようで、山に包まれたかのような気分でついつい長湯してしまった。
翌朝は、少し早起きして2度目の入浴を楽しんでもらいたい。朝陽と共に北アルプスの山々を遠くに眺めながらのお湯もまた格別なのだ。
●feature ♯1/囲炉裏で味わうご当地の味
界では、その土地ならではの特別なおもてなしを「ご当地楽」として提供している。界 アルプスでは、“囲炉裏でディープな田舎体験”を満喫できる。
朝湯を浴びた後は、6時半から“おめざがゆ”をこの囲炉裏でいただくことができる。毎朝、かまどに薪の火が入れられ釜炊きされる粥は、もち麦と米、そして塩のみで味付けされたシンプルで素朴な一杯だ。朝食前にいただいても胃にもたれないので、粥を炊いた甘い香りが残る囲炉裏で、ぜひとも食すことをオススメしたい。
そしてこの囲炉裏では“おめざがゆ”だけでなく、夜には地酒を楽しむこともできる。夜は囲炉裏の主人である矢口さんが、地酒をふるまいながら信州にまつわる色々な話を聞かせてくれるのだが、これが面白くて時間が経つのも忘れてしまう。
私が拝聴したのは、善光寺の話から信州の“ふるまい文化”、そして“蕎麦”の楽しみ方、海なし県の信州人の好物が寿司であることまで、多岐にわたり飽きることがなかった。夏は囲炉裏の木灰で枯山水のように模様が付けられていたが、冬には火が熾された囲炉裏を囲んで嗜む地酒は格別だろう。
●feature ♯2/夏の日の湯上がりの1杯
湯上がりに一度はガラス瓶入りのラムネやサイダー、牛乳を飲んだことのある人は多いだろう。しかし、ビールで喉を潤したいと思う人も少なからず存在する。
そうした要望に応えるべく、夏の暑い日の湯上がりにちょうどよいビールが用意されているのも界の全施設共通のポイントだ。クルマで訪れる旅人にとって嬉しいのは、独自に開発されたノンアルコールビールも揃っていることだ。
「至福の湯上がりビール&ノンアル」と銘打たれた6月1日から10月31日までの期間限定のメニューは、それぞれの界でご当地ならではのおつまみが用意されている。界 アルプスのおつまみは、“イナゴと蜂の子”。信州で今も息づいている食虫文化を体験してもらおうという趣向だ。器は昔懐かしい虫かご風というこだわり。虫は苦手という人のために、実際に食した感想を添えておくと、イナゴは小エビの佃煮、蜂の子はあさりの佃煮に近しい味と食感。素直に美味しかったと伝えておこう。
中庭の小川で松崎和紙の団扇で涼をとりながら湯上がりビールを一杯。至福とはこの一瞬であることを感じ入る夏の午後のひととき。1泊では界 アルプスのすべてを味わい尽くすには短すぎるようだ。
●こんな旅人にオススメ
コロナ禍において、旅の楽しみ方も大きく様変わりした。海外から国内へと注目が集まったのはもちろんのこと、まだ知らなかった日本の風土に触れ、新たな文化や食を発見することに喜びを見いだしている人が増えつつある。
界 アルプスは、立山黒部アルペンルートをトレッキングするベースとしてはもちろんのこと、数日ステイして施設内で湯治として寛いで過ごすのもいい。“トラベルライブラリー”や“湯上がり処”といった寛ぎのスペースも施設内には整っており、界では独自の“温泉マッサージ”も施術してくれる。
家族連れにもちょうどよい間取りの客室が用意されているが、2、3名の女性グループにとっての理想的な宿であろう。
●界 アルプス
所在地:長野県大町市平2884-26
予約センター(9:30-18:00):0570-073-011
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaialps/
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