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シチズン「エコ・ドライブ ワン」はいかにして1.00mmの極薄ムーブメントを実現したのか

エコ・ドライブ40周年の節目に実現した革新的なムーブメント

 「Eco-Drive One」という名前には、1.00mmという薄さの中に、持てる技術と技能のすべてを注ぎ込んだ、技術者たちの誇りと情熱が込められているそうだ。

 では、なぜ1.00mmという極薄のムーブメントが誕生したのか、時計ジャーナリストの篠田哲生さんに伺った。

「ひとえにシチズンの真面目さでしょう。チタン素材やエコ・ドライブ、電波時計やBluetooth連動など、シチズンは次世代のための技術革新を繰り返してきたブランド。しかもそれを何年も何十年も研究し続けてきました。

 初代『エコ・ドライブ ワン』は、エコ・ドライブ40周年を記念したモデルでしたが、それも40年の積み重ねを表現する上で、薄型というもっとも困難な山を越えたいという一念でした。そのために全てのパーツを再設計し、構造を考え、素材や二次電池まで見直したといいます。その真面目さこそが、1.00mmという薄さを実現できたのでしょう」

 ムーブメントのパーツは80点以上。ほぼすべてのパーツが新たに開発されており、その中にはひとつの部品がふたつの役割を持つなど、随所にシチズンならではの工夫が施されているという。

 たとえば、今までにない溶接技法で、通常の3体構造から“ローターかな”と“磁石”の2体構造にして大幅にダウンサイズ化した「ローター」。数万とおりのシミュレーションを重ねて完成した、薄さ0.3mmのコイル芯、0.017mmコイル線から成る、特別な「コイル」。電池メーカーと共同開発した、薄型かつ高エネルギー密度の「二次電池」など。

 真摯に時計作りと向き合ってきた真面目さと、その技術力によって、1.00mmという驚異的な薄さのムーブメントが実現しているのだ。

世界を変える1mm。フォレストグリーンのダイヤルは新登場の限定モデル
世界を変える1mm。フォレストグリーンのダイヤルは新登場の限定モデル

●和紙文字板モデルからフォレストグリーンの最新限定モデルも

 極薄ムーブメントによってもたらされているのが、身に着けた時の軽さと快適な装着感。例えば厚み4.5mmのスモールセコンドモデルのケースは腕にピタッとフィットし、着けていることを忘れてしまうほど。そんな薄い時計の魅力について篠田氏に伺った。

「これは一も二もなくエレガントであるということです。シャツの袖口にすっと収まり、スタイルの邪魔をしない。そういう一歩引いた佇まいこそが、薄い時計の魅力なのです」

 スモールセコンド搭載モデルは、たしかにエレガントな佇まいをしている。36.6mm径の小ぶりなケースに、ダイヤル6時位置のスモールセコンド、そしてワニ革バンドを合わせたスタイルは、クラシックな趣の中に気品を感じることができるだろう。

 なお、傷に強いデュラテクト加工が施されたステンレスケースは、裏ブタが腕に沿うようなカーブした形状に仕上げられており、着け心地のよさも格段に増している。

 サンレイパターンの文字板を採用した、ブラックダイヤル「AQ5010-01E」(33万円、消費税込・以下同)と、特定店限定モデルのブルーダイヤル「AQ5010-01L」(35万2000円)も美しいが、特筆すべきは日本の伝統工芸である“土佐典具帖紙(とさてんぐじょうし)”を文字板に採用した「AQ5012-14A」(35万2000円)だ。

 また、2022年5月に登場した「AR5064-57W」(49万5000円/100本限定)は、シンプルなスポーティーデザインモデルにフォレストグリーンのダイヤルが映える限定モデル。こちらも見逃せない一本になっている。

 着け心地のよさだけでなく、さり気なくエレガントな雰囲気も演出してくれる「Eco-Drive One」。そこにあるのが当たり前かのように、あなたの腕にそっと寄り添ってくれることだろう。

●製品仕様
■スモールセコンドモデル
・ケース径:36.6mm
・ケース厚:4.5mm
・ケース:ステンレス(デュラテクト加工)
・可動時間:約7か月(フル充電時)
・防水性:日常生活防水

■限定モデル(AR5064-57W)
・ケース径:38mm
・ケース厚:3.88mm
・ケース:ステンレス(デュラテクト加工)
・可動時間:約12か月(フル充電時)
・防水性:5気圧防水

Gallery【画像】鮮やかなブルーダイヤルの特定店限定モデルも(7枚)

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