スポーツカー開発の聖地! グランツーリスモでもおなじみのサーキット「ニュルブルクリンク」ってどんな場所?
ニュルブルクリンクを一般ドライバーが走るには?
ニュルブルクリンクでは、世界各国のカーメーカーやタイヤメーカーがガレージを持ち、テストを繰り返しています。
そのなかでも、昔から一番熱心にテストしているのはBMWではないでしょうか。1車種開発する際にノルドシュライフェを走るのは1万5000kmが標準で、どんな車種でも最低1万kmは走行し、Mモデルなどでは3万から4万kmも走行するそうです。

なぜそんなにニュルでテストをしなくてはならないのでしょうか。
それはニュルを走ることが過酷だからです。通常走行の何倍もの負荷がクルマに掛かります。サスペンション、ボディはもちろんですが、普通ではなんともないボディのヤレもニュルを全開走行することで容易に見つけることができるのです。
エンジン、トランスミッションのドライブトレインも同じように高負荷にさらされることによって鍛えられていくのです。
インダストリアル・プール(IP)と呼ばれる時間帯は、カーメーカー、タイヤメーカー、サプライヤーなどのメーカー系の専有時間帯です。よくゼブラ模様にラッピングされたクルマの写真がネットに載りますが、ほとんどがこの時間帯に撮影されたものです。基本的には4月ごろから10月ごろまでの月曜日から金曜日まで、朝から夕方まで走ります。
一般のドライバーが走れる時間帯もあります。
ツーリステン・ファルテン(ツーリスト・ドライブ)はウイークデイの17:15から19:30、土日は8:00から19:00ですが、何かのイベントがあると時間が短くなり、走れない日もあります。ツーリステン・ファルテンは、空港で借りるレンタカーでは走れないと思ったほうがいいです。保険やタイヤ、ブレーキの摩耗の問題で禁止しているレンタカーがほとんどです。
では我々日本人がニュルを走るためにはどうしたらいいのでしょうか。
これは、ニュル専用のレンタカー会社が何社かあるので、そこで簡単な講習(ヘッドライトオン、追い越しは左側からだけなどのニュルのルールとクルマの扱いについて)を受けて、クレジットカードで支払います。
事故したときの免責分とレンタルフィーの両方を決済してから走行、無事に返却すると免責分を返してくれます。
免責分は安いクルマで50万円、ポルシェやMモデルなどでは数百万円にもなります。日本の運転免許証、国外運転免許証、クレジットカードと銀行に残高があれば走れます。
※ ※ ※
ノルドシュライフェはクルマにも過酷ですが、ドライバーにも過酷なのです。
まずブラインドコーナーがほとんどなので、コースを覚えるまでは慎重に走ることしかできません。
クィードルバッハヘーエでは空に向かって上っていき頂上で先が見えたら右に曲がっている、プランツガルテン1でジャンプして右右と曲がりながら上っていくとその先はブラインドの左コーナーだから先が見えないうちにブラインドステアしなくてはならない、その先のプランツガルテン2は高速ジャンプのあと右カーブだと思って行ったらほぼ直線のライン取りで済むシュテファンベロフSも覚えないと速くは走れない。
運転に必要なコースセッティングはコースを知らないとできません。さらに狭くて滑りやすいコースなので、そこを200km/hオーバーで走るクルマを操る難しさが加わります。つまり予定のコースに乗せて走るというコーストラッキングも難しいのです。
コースセッティングを覚えるためにはプレイステーション用ゲームソフト「グランツーリスモ」で練習するのも効果的だと思います。
ブラインドコーナーで次はどっちに曲がっているのかを知っているだけでもアドバンテージがあります。
何から何まで難しいノルドシュライフェですが、筆者は1984年5月の最初の走行から毎回訪問するたびに飽きることなく、楽しく走っています。
この奥が深い走りの楽しさを運転好きの人にはぜひ体験してもらいたいと思っています。
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