うますぎる高級魚「アマダイ」もボートなら狙い放題――【釣りボートLife #07】
●対象魚:アマダイってこんなお魚
相模湾で冬の遊漁船のエサ釣り定番ターゲットとなる「アマダイ」。この高級魚も、マイボートを入手したからこそ釣ることができる魚種のひとつです。
相模湾でボート釣りをしていると、年中釣れるターゲットですが、冬に釣れる脂ののった大型個体は格別の美味しさ。
また、タイラバのタックルで大型が釣れることから、最近では「アマラバ」として研究が進んでいる釣り物でもあります。 今回はマイボートで狙う高級食材ハンティング、アマダイ釣りをご紹介します。

相模湾で釣れるアマダイの種類は、アカアマダイ、シロアマダイ、キアマダイで、ほとんどがアカアマダイ。たまにシロアマダイが釣れますが、まあまあの幻レベルで、釣れると艇庫がざわつきます…。
水中カメラの映像などを見ると、底質が砂泥地の海底に掘られた巣穴のあたりを、アマダイが徘徊しているのが見て取れます。
またその周囲に繁殖のためなのか、何匹かのアマダイがコロニーを作っているようで、実際釣っていても近い場所で集中して釣れることも多いです。
そのためアマダイが釣れた場所は、魚探などに即ポイントを記録しておくことをおすすめします。この密集地、通称「アマダイマンション」が発見できると楽しいですよ。もちろん、自分しか知らない機密情報です(笑)。
食べているものですが、釣れた個体をさばいてお腹から出てくるものは、貝類や、ゴカイ類、エビ・カニ類を主とする甲殻類がよく出てきます。こうした下のものを食べるよう、口が下向きについた顔ですね。この独特のユニークな顔つきから、英名ではHorsehead tilefishと呼ばれているそうです。確かに馬っぽい!
水深は相模湾だと70m〜100mくらいの深さで、サイズのアベレージは30〜40cm台がよく釣れます。
一緒によく釣れるゲストとしては、ホウボウやイトヨリダイが多いです。いずれもそれぞれ赤い魚体で超美味な白身。アマダイと合わせて「相模湾・赤もの三点盛り」として我が家では大人気です。

●どんな釣り?: トレジャーハント感満載の高級食材ツアー!
年中釣れる魚ではありますが、メインで狙うことが多いのは11月くらいから4月くらいまで。冬が旬である理由は、蓄える脂の量がグッと増えるから(たまに内臓脂肪がラード状態になった大当たり個体も!)。
言わずもがなの高級食材で、50cm近い大型になれば旨味もさらにマシマシ。食の価値が高いので、宝探しにいくような高揚感がある釣りです。
アマダイがフッキングした直後は、マダイに似た鋭い首振りで抵抗し、引き味も抜群。続けて巻き上げていると中層では「バラした?」と思うほどピタリとおとなしくなりますが、ラスト20mくらいでもう一度竿を叩きます。
この死んだふりアクションがあれば(ほぼ)アマダイ確定! タモ入れ時に、白っぽい薄ピンクの魚体が見えてきたら、ガッツポーズです(笑)。
●釣り方:タイラバをメインにして、エサとの二刀流もあり!
釣り方はタイラバを主軸に組み立てます。アマダイなので最近では「アマラバ」なんて呼ばれていますね。
アマダイの場合、釣果が手堅いのはエサ釣りかと考えています。ただ、おちから丸のようなミニボートではスパンカーがないために船を風に向けて立て、同じ位置をキープすることが難しいです。
そのため、その場でじっくり見せて誘う(寄せる)エサ釣りよりも、海底近くを引っぱりながら広範囲でリアクションバイトを誘うタイラバのほうが、マイボートでは釣りやすいと感じています。またタイラバのほうが有利な点もあります。

まず流しながら広範囲を探れてチャンスが多いこと。 そして、エサの付け替えの手間とタイムロスがないこと。エビがついているかどうかわからない時間(チェックする時間)がないので、深場を上げ下げすることによるチャンスロスが少ないんですね。
そして、タイラバで釣るときはなぜか、エサではよく釣れる小さな個体やヒメコダイなどがかからず、比較的大きなアマダイが釣れる傾向があります。
マダイ狙いのタイラバとの違いは、泳がせる層です。マダイだと底から5m〜15mくらいまで巻くことが多いのですが、アマダイは底近くで生活する魚なので、巻きの回数を少なくし、なるべく底を叩く回数を増やすことです。目安にしているのは3m〜5m。船が流れれば、ラインが斜めになり、底近くでタイラバを見せる時間は長くなります。
アタリが多いのは、着底してすぐのタイミングが多いので、着低即巻の基本は忠実に。
ひとりでこの二刀流を行う際、エサ釣りは、ロッドキーパーと電動リールを使い、置き竿が基本になります。この形は、タイラバ+泳がせ、モンゴウ+ヒラメ泳がせといった「二兎を追う」釣りでもよく応用します。
魚に出会える確率アップする(してると思う…)かわりに、釣れたときは大忙しなんですけどね。仲間からは欲張りだなぁ…なんてよく笑われますが、マイボートなので釣り方は自由で何でもあり! せっかく沖に出られたんだから、同じ時間で少しでもチャンスを増やしたいですよね。僕自身も、高レベルの二刀流になるよう、目下研究中です。
この二刀流の場合は、手巻きのタイラバがメインになり船もドテラ流しとなりますが、極力ゆっくりと流れるように調整するのが、楽しむコツです。
遊漁船でのアマダイ釣りなどでは、長いハリスの先の2本の針にオキアミがついた仕掛けを、海底から1-2mくらいでふわふわ漂わせます。何秒かに一度、おもりを底につける「底取り」をすることで誘いをいれます。
二刀流の場合だと、タイラバの操作の合間に、置き竿をいじってたまに底取りするくらいです。ボートがゆっくりと流れれば、底取りはそれほどマメにしなくても、勝手に食いついてくれます。

ちなみに万が一、同時に両方かかっても、エサの方が電動なら自動で巻き上げられて焦らずにすみます。 息子といくときは、エサ釣りの方は彼に安心して(?)お任せしていますが(笑)。
また船の速度調整で役立つのが、パラシュートアンカー。風を受けて流れる船が、水中のパラシュートでブレーキがかかるので、流れる速度をグッと落とすことができます。流れる速度をコントロールするための重要な道具なので、どんな釣りでも常にボートに積み込んでいます。
●道具:ロッドキーパーに工夫が必要
タイラバ:いつものタイラバタックルでOK。シンカーは100gをメインに使います。ネクタイはいろいろ試してますが、蛍光オレンジ系が反応良い時が多いです。
エサ釣り:遊漁船で使うタックルそのままでOKですが、タチウオなどで使うような小型電動リールが使いやすいです。置き竿前提なのでロッドも必要です。おちから丸で置き竿すると位置が少し低いので、調整のために専用アーム使って高めに置けるようちょっと改造しています。
●食べ方:火を入れると旨さ際立つ、上品な白身
アカアマダイは身に水っぽさがあり日が経つにつれて柔らかくなるため、刺身でおいしく食べられる期間が短いですが、昆布締めなどにして身から水分を落とすと美味しく楽しめます。
一方、京都では「グジ」と呼ばれ、高級食材として珍重されるシロアマダイは、他のアマダイより脂の乗りもよく、身に水分が少なめで弾力があるので刺身が楽しめます。 個人的には、アカもシロも、完全に血抜きして低温管理して3日〜4日ほど寝かせて、当て塩していただく刺身の旨味がすごいと感じています。
正直、釣りたての刺身は味が淡白。それが低温でゆっくり熟成させることで激変。釣りたてにはなかった伊勢海老のような奥深い甘みと旨みが出てくるんです。
またホロホロと崩れる身は、西京焼、粕漬け、若狭焼など、うっすら甘さがのった焼物がクセになるほど美味しいです。
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