お値段はロールス・ロイス1台分!? 古きよき時代のF1を体験できるGPチームのモーターホームが出品中
巨大なホスピタリティ施設がかつての10分の1以下の価格に
F1グランプリの中継をテレビで観ていると、たまに目にするモーターホーム。サーキットのパドックに仮設される巨大なホスピタリティ施設です。

モーターホームの内部には、キッチンやケータリングエリア、ミーティングルーム、ドライバーズルーム、オフィススペースなど、さまざまなスペースが設けられています。
日本国内のレースでは、トレーラーが伸縮するモーターホームを見かけることがありますが、ヨーロッパラウンドで見かけるものは一般的によりゴージャスで大きいのが特徴です。
そんなモーターホーム、かつてグランプリに参戦していたフォースインディアチームが所有していたものがドイツのeBayに出品されています。お値段は50万ユーロ(約7500万円)と高めですが、モーターホームの元の価格を調べてみると、なんと780万ユーロ(約11億7000万円)もしていました! そんな物件が、ロールス・ロイス「ファントムII」の新車1台と同等で買えると聞くと、お買い得に聞こえてきます。
ちなみに、こちらのモーターホームは2018年シーズンに使われたもので、トレーラー5台で運んでクレーンで組み立てる、という大がかりなもの。設営時は作業員4名が11時間がかりで組み上げるそうです。
●プロモーションの最前線は見栄えが重要
今回の物件、キッチンの設備は冷蔵庫くらいしか残されていませんが、寝室やシャワールーム、トイレ、オフィス、机やチェアなどはそのまま残されています。
最上階はラウンジになっていて、外にはパドックを見渡せる大きなデッキが設けられています。そのほか物件内には、スクリーンやポスター、サーキットに関する資料、エステバン・オコン(現・アルピーヌ)が残していったレース用防火アンダーウエアなど、かつてF1で活用されたことが分かる品々が見られます。
ちなみにeBayに掲載されている写真も、普段はVIPやチーム関係者しか見られなかった風景なので、一見の価値があります。
最近は環境配慮の観点から、モーターホームのコンパクト化が進められているそうです。いかんせん、トレーラー5台で運び、毎回、大型クレーンで組み立てるという大がかりなものですからね。そういう意味で、元フォースインディアのモーターホームは、古きよき時代のF1を象徴するものといえるかもしれません。
F1はモータースポーツではありますが、グランプリが開催されるサーキットはチームにとってプロモーションの場であり、スポンサーを接待する重要な場でもあります。だからこそ、モーターホームはそれなりの“見映え”が重要だったのでしょう。それしても、面白いものが売られているものです。
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