グーグルマップのルート案内には注意!? なぜ狭い道ばかり案内する? スマホ地図アプリと車載カーナビとの決定的な違いとは
音声による目的地検索はピカイチ
Googleマップは、グーグルが提供する地図アプリケーションです。すでに多くの人に使用されており、AndroidスマホではなくiPhoneユーザーが多い日本でも、Apple純正「map」を使う人はおよそ4割なのに対し、Googleマップは全体の8割近くが利用しているそうです。
Googleマップの歴史は古く、18年以上前にさかのぼります。2005年に日本語版のサービスが開始され、2008年にはストリートビュー、2011年には渋滞情報など交通情報の表示が可能となりました。
Googleマップの最大の特徴は、登録さえすれば誰でも無料で使えるのが最大の魅力です。
しかも、クルマだけでなく公共機関を使ったルートや、徒歩、自転車といった多彩なニーズにも対応しています。一方で、案内される ルートに不安を感じる人も少なくありません。Googleマップは本当にルート案内として実用的なのでしょうか。

クルマでGoogleマップを使う方法は2通りあります。ひとつはスマホ単独で使う方法で、走行中はホルダーなどに装着して使います。もうひとつは最近新車にも装着が増えているディスプレイオーディオと組み合わせて使う方法です。
ディスプレイオーディオと組み合わせるメリットは、大画面でスマホのアプリが展開できることにあります。スマホは画面が小さく、カーナビとして使うには視認性も操作性も決して良いとは言えません。
さらに電話が着信した際にも、ディスプレイオーディオならワンタッチでハンズフリー通話が可能となります。つまり、スマホ単独で使うことの弱点をサポートしてくれるのがディスプレイオーディオというわけです。
そうした中でGoogleマップの使い勝手の良さを実感できるのが、音声による目的地検索です。
これはスマホ単独でもできる機能ですが、ディスプレイオーディオと組み合わせることでアイコンが大きく表示されるようになり、走行中でも安全かつ楽に操作できるのがポイントです。しかも、Googleの検索エンジンはその能力が極めて優れていますから、あいまいなキーワードに対してもしっかりと対応してくれます。
これが車載のカーナビだと、目的地を検索するのに一旦停止し、その上でメニューから50音入力を開いてキーワードを入力。しかも、そのキーワードがあいまいだと思うようにヒットしなかったりします。最近ではクラウド上のデータに音声で検索できるカーナビも登場していますが、まだまだ少数派。この検索能力での比較では、間違いなくGoogleマップに軍配が上がると言っていいでしょう。
ディスプレイオーディオで使うルート案内は、Googleマップにもともとあった機能である「運転モード」に近いものがあります。
表示される内容が集約されて、運転中でも肝心の道路情報が把握しやすくなっているのです。
ただ、情報がほとんどないということで、車載カーナビと比べると物足りなさを感じるかも知れません。とくにGoogleマップでは、ルート案内中だと3D表示がデフォルトとなり、一般道を走行中は家の形状まで表示するものの、主要施設の情報もほとんど表示されないままです。
また、Googleマップは道路の高低差を認識することがありません。
都市部では一般道と高速道が上下に重なっている場所が少なくありませんが、この道路での案内を自動的に判別することにGoogleマップは対応できないのです。
加えて、トンネルに入るとGoogleマップは測位を停止してしまいます。これはGPSの電波が受信できないためで、一応、トンネルに入った速度を維持して一定時間はそのまま動きますが、それは正確な位置を反映しているわけではないのです。ただし、今後はUSBから車速パルスを取れるようになる可能性はあります。
Googleマップのルート案内は、車載カーナビのように交差点拡大図を表示しません。案内地点で表示するのは、分岐点までの距離と進行方向、交差点名を基本に、分岐した先の方角を案内することで進行方向を誘導します。
どんな道路にも名称が付与されている欧米なら、分岐点から先の通り名が把握できれば十分なのですが、通り名が付与されていない日本では、少し複雑な交差点になると、周辺に目印がある交差点ガイドが欲しくなります。
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