ロータリーエンジン復活へのノロシ!? 半世紀前に登場した近未来デザインスーパーカー マツダ「RX500」が実車展示 その深い歴史とは
かつて「RX500」は3台あった!? そのウワサの真相とは
かつてRX500は、3台存在したという噂がありました。

その背景には、RX500が、実験車だけでなく、マツダのロータリー車の未来のPRを担ったことがありました。
当初、RX500は、デザイナーの福田さんの提案でグリーンを纏っていました。しかし、1970年の東京モーターショーでは、イエローとなっています。これは、東京モーターショーのマツダブースのプロデューサーを務めた建築家の黒川紀章さんの提案で、12台すべての展示車のボディカラーがイエローで統一されたため。そこで急遽、RX500も、イエローに塗り替えられることに。
さらに、1978年に発売された初代サバンナRX-7のPR活動にも使われることになり、華やかなイエローでは、主役を食ってしまうとの考えから、落ち着いたシルバーとブラックのツートーンに塗り替えられました。つまり、すべては1台のRX500だったのです。
とくにシルバー仕様では、固定式ヘッドライトが追加されるなど仕様変更も行われていたため、そのような噂に繋がったのでしょう。ちなみにRX500の名称は、1970年が、マツダの創業50周年にあたることに由来します。
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1999年に発表されたコンセプトカー「RX-EVOLV」も、新たなロータリーの歴史を創造した1台です。

経営不振から、1996年にフォード傘下となったマツダでは、ロータリーの次世代スポーツカーの開発が凍結されました。
その決定を覆すべく、一部の開発者たちによる初代ロードスターベースの秘密の実験車を制作。あり合わせの材料ながら、開発者たちの魂が込められた自然吸気のロータリーエンジンを積む軽量なスポーツカーに試乗したフォード出身の役員の心を捉えたことで、新たなロータリースポーツカーのプロジェクトが始動します。
そのコンセプトを世に知らしめたのが、このRX-EVOLV(RX-エボルブ)でした。環境性能を高めた新ロータリーエンジン「RENESIS」を搭載。米国でのスポーツカーに対する保険料の高騰に対する奇策として採用された観音開きドアが大きな特徴でした。
この個性的な4ドアクーペのコンセプトは大きな話題となり、その基本構造をそっくり受け継いだ市販車として、2003年に「RX-8」がデビューしています。
現在もRX-8は、手頃なスポーツカーやロータリー入門車として愛され続けています。展示車のRX-EVOLVは、2000年のデトロイトモーターショーでの仕様となっており、世界初披露となる1999年の東京モーターショーの仕様は、外装がブルー、内装がタンカラーでした。
昨年となる2023年のジャパンモビリティショーでは、発電エンジンとなるロータリーエンジンを搭載したハイブリッドスポーツカーのコンセプト「ICONIC SP(アイコニックSP)」が世界初披露されました。

この次世代ロータリーエンジンには、カーボンニュートラル燃料を使用され、発電時もカーボンニュートラルを実現。システムは、現在発売中のシリーズハイブリッドとなる「マツダMX-30 Rotary-EV」と同様のものですが、エンジンが2ローターとなることで、パワフルさと特徴的なロータリーサウンドが楽しめるのが魅力です。
コンパクトなロータリーエンジンは、市販化されたMX-30のような横置きの駆動レイアウトにも対応しやすいため、今後のハイブリッドカーとしての発展性にも期待が持たれています。
アイコニックSPの2ローターのシステムは、システム出力370psが掲げられているため、エンジン単体の性能にも期待が膨らみます。RX-EVOLVが、ロータリーエンジンの伝統を守ったように、アイコニックSPが、ロータリースポーツの未来を切り開いてくれることを大いに期待しましょう。
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