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雨の日の死傷事故は晴れの日の4倍!? いま濡れた路面でもきちんと止まる「低燃費タイヤ」が増えている理由とは

なぜ“雨にも強いエコタイヤ”が増えてきたのか

 ただ難しいのは、カーボンブラックは油と馴染みやすい(親油性)のに対し、シリカは親水性だということです。

 ゴムは油なので、ゴムにシリカをそのまま混ぜても「水と油」なので結合しません。またシリカ同士が強く引き合うため、塊(ダマ)になりやすい性質があります。

安全運転には、日ごろの愛車のタイヤ溝チェックが欠かせない
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 そこで必要となるのが、シリカとゴムを結びつける「シランカップリング剤」です。

 この化合物は、材料を混合中に化学反応させることでシリカとゴムを結合させ、また、ダマになりやすいシリカに分散剤を加えて混合することで、ゴムのなかに均一にシリカが分散(高分散)されます。

 こうした混合(ミキシング)のノウハウが、新たなタイヤの性能向上に直結していると、タイヤメーカーの技術者は説明します。「同じ材料を同じ分量使っていても、混合する時間、温度のコントロールによって、でき上がったゴムに差が出ます」といいます。

 ゴムを混合すると、発熱して温度が上昇します。その温度を冷却しながら適切な値に制御、十分に反応が進むまで混合するという、高度な混合制御技術が必要になってくるそうです。

 タイヤメーカーそれぞれが、この混合技術を研究し、日々開発していることが、最近ウエットグリップが良くエコ性能も高いタイヤが増えてきた理由です。

※ ※ ※

 シリカを配合したゴムは、転がり抵抗が少なくウエットグリップが向上するため、タイヤにとってメリットばかりのように感じてしまうが、じつは弱点もあります。

 それは、シリカが多く配合されたトレッドゴムの導電性が低いということです。ブラックカーボンのみ配合のタイヤの場合は、タイヤから地面に電気を放出できたのですが、シリカ配合ゴムの場合、電気を通しにくいことから、クルマにたまった静電気を逃がすのが難しいという欠点があります。

 静電気を逃せなくなると、電磁波ノイズによりクルマの電子機器への悪影響があります。ラジオにノイズが入るだけでなく、各センサー類にも影響が出る可能性も出てきます。さらに可燃物への引火なども考えられるのです。

 その対策として、シリカを配合したタイヤのトレッド部には、電気を地面に逃がすアース(=導電スリット)を作っているため、生産性が悪くなり、製造コストもかかってしまうといいます。

 転がり抵抗が少なくウエットグリップの良いタイヤは販売価格が高いこともありますが、その性能を見極める指標が「タイヤ・グレーディング」です。数多くある低燃費タイヤのなかから、自分のクルマや予算に合った商品を選びましょう。

Gallery 【画像】「滑らんなぁ…」雨に強い低燃費タイヤが増えた理由を写真でチェック(21枚)
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