高級プレミアムSUVなのに常に輸入車上位にランクイン!? なぜ日本人はメルセデス・ベンツ「Gクラス」が好きなのか
「RVブーム」がさらなる追い風に
また、1980年代後半から1990年代前半にかけての「RVブーム」も、日本でGクラスの人気が高まるきっかけになったものと思われます。

バブル景気に沸く当時の日本では、スキーやキャンプといったレジャーを楽しむユーザーが増えたこともあり、RV(=レジャービークル)が空前のブームを迎えていました。
そのなかでも、トヨタ「ランドクルーザー」や三菱「パジェロ」といった、本格的な悪路走破性能を持つクロスカントリー車(クロカン)は一目置かれる存在となっていました。
一方、一部の富裕層はさらなるステータスを得るために、輸入車のクロカンを求めるようになりました。
いまでこそ、ほとんどのプレミアムブランドがSUVをラインナップしていますが、当時は数えるほどしかなく、そのひとつがGクラスでした。
軍用車ゆずりの無骨なスタイリングとメルセデス・ベンツらしい高級感という、一見相反する要素を見事に融合させたGクラスは、RVブームのなかでもひときわ目立つ存在でした。
その後、芸能人やスポーツ選手などがこぞってGクラスを愛車としたこともあり、Gクラスの人気はさらに高まることとなります。
そうした人気の高さは、リセールバリューの高さへとつながります。
また、Gクラスは古さを感じさせないタイムレスなデザインであるため、年式にかかわらず一定のリセールバリューが維持される傾向にあります
こうした好循環により、Gクラスはメルセデス・ベンツのなかでももっとも高価なモデルのひとつでありながら、もっともコストパフォーマンスに優れたモデルとなっています。
つまり、日本人がGクラスをこれほどまでに好きである背景には、メルセデス・ベンツ自体のブランド力の高さにくわえ、RVブームという追い風、そして人気の高さに裏打ちされたリセールバリューの高さがあると言えそうです。
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