●性能はアップ、サイズはスリムに

　1860年にフィレンツェにて創業。長年に渡りイタリア海軍のための時計を作り続けていたパネライが、1960年代に暗所での視認性のために開発したのが発光物質「ルミノール」。

　長らく軍の機密であったその発光ウォッチも90年代には市場に出回ることとなり、アイコニックなレバーロック式リュウズプロテクターとともにブランドのシンボルとなりました。

　この度の「ウォッチズ＆ワンダーズ2025」にて発表されたのは、その発光物質の名を冠したルミノール コレクション（現在ではスーパールミノバを使用）において不朽の名作として名高い「ルミノール マリーナ」シリーズの3本の新作です。

　元来はイタリア海軍の作戦遂行のためのディテールであったという9時位置のスモールセコンドを特徴とするシリーズであり、コアコレクションとしては初となるスーパールミノバX2の採用により、従来以上の明るさを放ち完璧な視認性を確保。

　ダイヤルのカラバリはマットブラック、ブルー、マットホワイトの3色にて展開し、そこにブラックまたはブルーのアリゲーターストラップというコーディネート。

　夜光の明るさのために開発されたサインドイッチ構造のダイヤルによる立体感や、フォントのスタイルはどこかポップな印象も生み出し、軍用という由来を持ちながらも普段使いにもマッチしたスタイリッシュなシリーズに。

　ケース素材は高い強度と耐食性を併せ持つ高品質のステンレススチール AISI316LVMを採用しており、その中に新たな自動巻キャリバーP.980を搭載。

　3日間ものパワーリザーブとともに、シリーズ史上最大の性能となる50気圧（500m）の防水性能も達成しており、タフネスがさらに進化。

　こうした性能の強化にも関わらず、12½リーニュ（約28mm）のキャリバーとケース設計によって厚さは12％、重さは15%も減少するというスリム化も達成しており、名作「ルミノール マリーナ」の確かな進化を感じさせます。

●スチールブレスやチタンケースのバリエーションも

　さらに上記モデルだけでなく魅惑的な特徴をそなえた2本の「ルミノール マリーナ」もご紹介。

　メタルブレスを備えた「ルミノール マリーナ PAM03323」は、2024年より登場して好評を博しているV字型のステンレススチール製ブレスレットを備えた作品。

　各コマには半円形のデザインがほどこされており、リュウズプロテクターの形状と共鳴して統一感を演出。

　ダイヤルは深みも感じさせるライトブルーであり、サンブラッシュ仕上げの光沢が品の良いエレガンスも漂わせます。

　もう一本はケース素材をグレード5チタンに置き換えた「ルミノール マリーナ チタニオ PAM003325」であり、鋼鉄に匹敵する強度を持ちながらも軽量、かつ耐食性や低アレルギー性という快適性も兼備するモデル。

　こちらのダイヤルはミリタリーグリーンとなっており、海軍のための時計を作り続けたパネライらしいチョイスですが、チタンという素材自体もまた海水への耐食性から海軍が重宝していた素材であり、カラーと素材によってメゾンの歴史をも感じさせる一本となっています。

●製品仕様
「ルミノール マリーナ」
・価格（消費税込）：132万円
・ダイヤルカラー：マットブラック（PAM03312）、ブルー（PAM03313）、マットホワイト（PAM03314）
・ケース径：44mm
・ケース素材：AISI 316L サテンスティール
・ベゼル：ポリッシュスティール
・ムーブメント：自動巻きメカニカル、P.980キャリバー
・夜光：スーパールミノバ グレード X2
・防水：50気圧（500m）
・ケースバック：ねじ込み式、サファイアクリスタルによるシースルー
・ストラップ：アリゲーターレザー、付け替え用ラバーストラップ