登場するのが早すぎた!? 全長4.8mの8人乗り 21年前の今日登場した ホンダの「フラッグシップミニバン」とは
ホンダ ミニバンのフラッグシップとして登場
いまから21年前の2004年(平成16年)5月13日、ホンダは8人乗りラージクラスミニバンの「エリシオン」を発売しました。
どんなクルマだったのでしょうか。

エリシオン(ELYSION)は、ステップワゴンやオデッセイ、モビリオなど、ホンダ ミニバンのフラッグシップとして登場しました。
ホンダは以前にカナダ製の北米仕様オデッセイを「ラグレイト」の名で日本でも発売しましたが、全長5105mm×全幅1935mm×全高1740mm、ホイールベースは3000mmと、日本で扱うには大きすぎるサイズで人気を得られず、フェードアウトしていました。
エリシオンは全長4845×全幅1830×全高1790mm、ホイールベースは2900mmで、ラグレイトよりはひとまわり以上コンパクトになり、日本でも少しは扱いやすいサイズになりました。
エリシオンのルーツは、2003年の東京モーターショーに参考出品されたコンセプトミニバン「ASM」で、ほぼそのままのスタイルでエリシオンとして登場しました。
エクステリアのスタイリングは、大海原をダイナミックに疾走するクルーザーをモチーフにしています。
インテリアもクルーザーのラウンジをモチーフにして、3列すべてで心地良くくつろげるインテリアを追求していました。
「新世代プレミアム8シーター」をコンセプトとして開発されたエリシオンは、2-3-3の3列8人乗りです。
両側のスライドドアは大開口の電動開閉式で、2-3列目へ乗り降りしやすく、2列目シートは簡単な操作でチップアップやスライドができるため、3列目へワンステップで乗ることができました。
2-3列目のシートアレンジも多彩で、また上級グレードの2列目シートは操作レバーを引くだけで3列目との対座が可能な回転機構も備えていました。
パワーユニットは、走行状況に応じて3気筒を休止する可変シリンダーシステムの3L V6と、2.4Lの直4を設定。これに5速ATを組み合わせ、駆動方式はFFと4WDを設定していました。
クルマ相互の衝突時の自己保護性能向上と相手車両への攻撃性低減を両立させる「コンパティビリティ対応ボディ」をはじめ、上級グレードには追突軽減ブレーキやEプリテンショナーを装備するなど、当時としては高いレベルの安全装備を採用していました。
しかし、ラグレイトより小さくなったとはいえ大柄なボディのため、ステップワゴンやオデッセイほどの人気は得られず、2013年に日本での販売は終了しました。
なお、中国では5代目オデッセイの姉妹車となる2代目エリシオンが2016年に発表され、今もなお販売されています。
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