フェラーリもマクラーレンも衝撃!? ホンダ初代「NSX」が“快適すぎるスーパーカー”として世界を変えた理由とは
“快適F1”が示した新しいスポーツカーのかたち
ホンダ初代「NSX」は1990年9月に登場した日本を代表するスーパーカーの一台です。

ホンダ初代NSXは、量産車として世界で初めてオールアルミモノコックボディを採用し、大きな注目を集めました。しかし、世界のスポーツカーメーカーにとって真のNSXショックは、「快適性」にこそあったのです。
NSXが世界に衝撃を与えたポイントは、ドライバーに優しいスポーツカーであったことです。3リッターV型6気筒エンジン(C30A型)をミッドシップに搭載し、自然吸気ながら280馬力を発生。軽量なアルミボディと相まって高い運動性能を実現していましたが、それでいて扱いやすく、快適性まで備えていたのです。
当時、このクラスのスポーツカーといえば、スパルタンで操作が難しいモデルが一般的でした。初心者お断りのような存在が多い中、NSXは「快適F1」という開発コンセプトを掲げ、人間中心の設計を追求しました。
実際に乗ってみると、低く構えたスタイリングからは想像できないほど良好な視界に驚かされます。パワーステアリングや軽めのクラッチも相まって、街乗りも苦にならない仕上がりでした。
装備面も充実しており、新開発のフルオートエアコンにパワーウインドウ、クルーズコントロール、BOSEサウンドシステムなど快適装備が多数搭載されていました。トランクスペースも確保され、GTカーとしての一面も持ち合わせていたのです。
価格は800万円からと、当時の日本車としては高額でしたが、その内容を考えれば「安い」という声があったほどです。高性能でありながら快適性も兼ね備えたNSXは、世界中のスポーツカーメーカーに大きな影響を与えることになります。
たとえばフェラーリ「F355」は、先代「348」よりも性能はもちろん快適性や利便性が大幅に向上しており、NSXの影響が色濃く見て取れます。また、歴史的なスーパースポーツであるマクラーレン「F1」も、NSXをベンチマークとしたと言われており、専用のオーディオやエアコン、トランクスペースといった装備が備えられていました。
“快適F1”をキーワードに開発されたNSXは、高性能と快適性を高い次元で両立し、スポーツカーの在り方を変えた一台です。まさにスポーツカー史に残る存在だったと言えるでしょう。
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