5バルブの自然吸気はリッター100馬力達成 バブル崩壊で人気低迷した“悲劇の6代目” AE101型「レビン/トレノ」とは
「トイチ」「ひゃくいち」などとも呼ばれた6代目レビン/トレノ
34年前の今日1991年(平成3年)6月12日、トヨタは「カローラ」と「スプリンター」をフルモデルチェンジしました。
ここではレビン/トレノについて特化して紹介しましょう。

カローラレビン(以下、レビン)とスプリンタートレノ(以下、トレノ)は、カローラとスプリンターのスポーティクーペでした。
1991年にフルモデルチェンジされたカローラ/スプリンターは、7代目にあたります。
ですが、レビン/トレノは2代目カローラ/スプリンターから設定されたので、6代目となります。
6代目レビン/トレノの型式名は「AE101」で、クルマ好きには「イチマルイチ」「トイチ」「ひゃくいち」などの愛称で呼ばれました。
ボディタイプは先代のAE92と同様、2ドアノッチバック クーペだけで、3ドア ハッチバッククーペは設定されませんでした。
レビンとトレノは、いわゆる「双子車」なのでボディパネルやインテリアの衣装などは基本的に共通です。
ですが、レビンはフォグランプとコーナリングランプを調和させたヘッドランプにスモーク調ぐりるなどでエレバンとでスポーティなフォルムでした。
トレノは、スポーティ性に加えてプロジェクターヘッドランプなどを採用して、よりスペシャリティ性を強調していました。
トップグレードとなるGT系のパワートレーンは、1.6リッターDOHCの4A-G型でしたが、5バルブ(吸気3/排気2)を採用し、最高出力は160psを発生し、ターボなどの過給装置なしに排気量1リッターあたり100馬力を達成しました。
また、先代にも採用されていたスーパーチャージャー装着の4A-GZE型も搭載され、こちらの最高出力は170psでした。
エントリーグレードには1.5リッターのハイメカツインカムも設定されましたが、こちらはGT系ではありません。
足まわりではフロントサスペンションに新開発のスーパーストラット式も採用し、旋回時や高速直進時はもちろん、極限に近い走行条件下での緊急回避などでも卓越した運動性能を実現しました。
インテリアはグレードによりますが、8スピーカーの新世代DSP(デジタル シグナルプロセッサー)を搭載したスーパーライブサウンドシステム、レカロ社製シート、MOMO社製ステアリングホイール、デジタルメーターなどを採用し、クラスを超えた人に優しい豊かなアメニティ空間を創出していました。
発表当時の東京地区車両価格(税抜き)は、レビンが1500S(5速MT)の128万3000円から1600GTアペックス スーパーストラット(4速AT)の222万5000円、トレノが1500S(5速MT)の130万6000円から1600GTアペックス スーパーストラット(4速AT)の224万8000円で、レビンよりトレノが少し高い設定とされていました。
バブル期に開発されたAE101レビン/トレノでしたが、発売後にバブルが崩壊した関係もあり、人気は先代ほどではなかったようです。
そして1995年(平成7年)6月にレビン/トレノは7代目のAE111型にフルモデルチェンジされますが、これがレビン/トレノの最終型になりました。
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