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70年愛され続ける「中華そば 永楽」──昭和から変わらぬ味と東小路飲食店街のレトロな風景とは【遠くても行きたい町中華#23】

昔からのやり方で作り続ける、常連客人気No.1メニュー「ラーメン」

 駅前はすっかり綺麗になっている大井町駅周辺エリアですが、少し歩いたところにある「東小路飲食店街」は、昭和の雰囲気を今も感じられるエリア。細い道に密集した建物、せり出た看板、近くに感じる電線などがタイムスリップしたような雰囲気を出しています。

 その中で、1958(昭和28)年からずっとあるのが「中華そば 永楽」です。

 レシピは創業当時から変えずに作っているとのこと。「メニュー数は昔に比べると減りましたが、味は変わらず、ですね。減らした、というより厳選した結果です」。

 戦後からの味をずっと守り続けている中華そば 永楽の、行ったら絶対に食べたい3品を紹介します。

店舗前、細い道沿いに椅子が並んでいる。行列ができる店の証拠
店舗前、細い道沿いに椅子が並んでいる。行列ができる店の証拠

 褐色のスープに黒い粒々、そして白いもやしがたっぷり乗った、店の一番人気メニューであるーメン。1,000円以下の値段も魅力的です。

「スープは豚がらや鶏ガラ、野菜などですね。麺は平打ちのストレート、そんなに太くはないです。スープに浮かんでいるのは揚げたネギ。細く切ってラードで揚げているんですよ」

ラーメン750円。褐色のスープに白いもやしが映える一杯
ラーメン750円。褐色のスープに白いもやしが映える一杯

 いざ食べ始めてみると、麺が少し黄色いような気がする。スープが麺にしみる、、、にはまだ早い。これは?

「麺はたまご入りの黄色い麺ですね。これも昔からです。煮卵の縁が茶色いのは、チャーシューのタレで煮ているからですよ」

 なるほど。細かいところにも昔からのレシピを忠実に守っているのがわかります。揚げたネギによってどこか香ばしさを感じて、食欲がぐわっと湧いてきます。

 スープの色は濃いけれど、味が濃かったり塩っ辛いわけではない。一気に書き込みたくなるような、バランスのいい美味しさ。チャーシューや煮卵、そしてシャキシャキのもやしも絶妙なバランスです。

ビールと一緒にまずはこれから!「餃子」

「サイドメニューとしておすすめなのはやはり餃子ですね。ビールとこれ、という注文も多いです」

 ひき肉を寝るところから店で作る自家製の餃子です。「具はキャベツ、ニラ、ひき肉。多少キャベツが多い配合ですね」。

 平日は800個ぐらいですが、土日は1500〜1600個仕込むこともあるそう。手作業でそれは大変そう。ちなみに餃子は生と焼き、どちらもテイクアウト可能。値段も同じだそうです。

ラー油入れは昔の喫茶店でよく置いてあった砂糖入れ。でもしっくり合う
ラー油入れは昔の喫茶店でよく置いてあった砂糖入れ。でもしっくり合う

 最初はそのままで、次は酢醤油で、そしてラー油を、と思ってみてみると、ラー油の入れ物、あれ?「そうなんですよ、昔の喫茶店とかにあった砂糖入れ。

 もうこの形は売ってないんですよね」と笑顔で話す店主。昭和の時代の喫茶店のテーブルに置いてあった砂糖入れが、まさか令和の時代にラー油入れとして活躍していたとは。

「いつからウチにあるのかわかんないんですけどね、でもずっと前からありますよ」

 昭和レトロなアイテム、もしかしたら他にも色々ありそうです。

2日がかりで作る自慢のチャーシューがドーンと!「チャーシューメン」

「チャーシューは毎日必ず煮ていますね。朝スープに入れて煮て、1日置いて。それを翌日の朝、タレに入れて、と完成まで2日がかりで。ラーメンとチャーシューメンのチャーシューは、実は違う部位を使っていて、脂身の多いものはチャーシューメンに、ラーメンは赤身の肉を使っています」

 聞いてから食べたせいか、確かに柔らかさが違う!

 チャーシューメンの方のチャーシューはトロッとしていて、ラーメンの方のチャーシューはほんの少しだけれど、歯応えがしっかりしています。そしてワンタンはどんなワンタンなんですか?

「まずワンタンの皮はウチ専用で作ってもらっているものですね。そして、ひき肉と共に、揚げたネギが入っているので、これまた香りがいいんですよ」

チャーシューワンタンメン1,400円。酒のつまみとして好評なチャーシュー単品は1皿650円
チャーシューワンタンメン1,400円。酒のつまみとして好評なチャーシュー単品は1皿650円

 揚げたネギって、スープに入っていたあの黒い粒々ですね。ワンタンにも入っていたとは! 実際に食べてみると、トロトロの口当たり、そしてこちらも揚げたネギがいい仕事してる!

「常連さんの中には、ワンタンとビール、追加でチャーシューを頼む、という楽しみ方をしている人もいます」

 ちなみに瓶ビールは中瓶で650円、ワンタンは700円。ワンタンメンだと900円。締めのラーメンの前に、おつまみとしてチャーシューやワンタンを楽しむのって、なんか通っぽくていいと思います!

「うちのは昔からあるラーメン。中華そば、支那そばが恋しい人に来て貰えば。70年このかたちでやっているからね」と店主。

 店のある東小路飲食店街は、戦後〜昭和の雰囲気を強く残しているのもあり、外国人観光客が写真や動画を撮りに来ることも多いそう。

「だからね、街の雰囲気も楽しんでほしいね」。昼もいいけれど、夜食べに来て、そのまま東小路飲食店街の中で一杯、というのもよさそうです。

創業時からずっと使っている器と、新品に近い器。文字や柄の掠れ具合にも歴史が
創業時からずっと使っている器と、新品に近い器。文字や柄の掠れ具合にも歴史が

 祖父である創業者の味を守り、変わらず続けていくことを心がけている店、中華そば 永楽。少し焼けている赤いテーブルと椅子、丸いカバーの照明など、今の若い人たちからしたら、映画やドラマのセットのように見えるのかも。

 初めて来たのにどこか懐かしさがある、そして味わっていると子供の頃の出来事がふわっと甦ってくる、そんなノスタルジックな時間を過ごせるお店でした。

中華そば 永楽
住:東京都品川区東大井5-目3-2
TEL:03-3471-8252
営:11:30〜22:00(LO 21:15)、土日〜 21:00(LO20:15)
休:月曜、第3日曜

Gallery 【画像】おいしさ爆発!黒めのつゆが光るチャーシュー麺を画像で見る(15枚)
「カチッ」と日常をオフに。至福の時を刻む、マインドフルネス

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