海外旅行先で病気になったら「6415万円」請求された!? 日本とはケタ違いの海外での治療費 リスクを最小限にするにはどうする?
クレジットカード付帯の“海外旅行傷害保険”だけで大丈夫?
ここまでに挙げた例は、ジェイアイ傷害火災保険により保険金が支払われたことで金額が判明したものであり、実際には保険に未加入で、これ以上の治療費や救援費用を自己負担した旅行者や家族がいることは、間違いないと考えられます。

こうした海外での病気やケガの治療費について、国民健康保険など公的保険から治療費の還付が受けられる「海外療養費制度」がありますが、これは支払った治療費の実費ではなく、日本での診療報酬点数をもとに計算されるため、実際の治療費よりも非常に少なくなることが通例です。
一方、ゴールドカードやプラチナカードなど上位のクレジットカードを保有し、そのカードに付帯する「海外旅行傷害保険」で治療費や救援費用をカバーできると思っている人も多いかもしれません。
ただこれには、ふたつの“落とし穴”があります。
まずは「保険適用の可否」です。
クレジットカードの海外旅行傷害保険は、そのクレジットカードを海外旅行での費用決済に使ったかどうかを問わない「自動付帯」と、使った場合のみ保険の対象となる「利用付帯」があります。
このうち利用付帯は、たとえばツアー代金や航空券代金をクレジットカードで決済した場合は問題なく対象となりますが、自宅などから空港までの公共交通機関での決済については「いつ、どの区間に乗車し、その料金がいつ決済されているかを明確に証明できる場合のみ対象」としているものもあります。
またある大手クレジットカードでは、2025年10月から「日本出国後に航空機、電車、船舶、タクシー、バスといった乗客として搭乗する公共交通用具の利用代金の決済」については、利用付帯の対象から外す改定が行われることになっています。
つまり海外旅行傷害保険が利用付帯となっているクレジットカードでは、その条件をしっかり確認しないと、いざというときに保険金支払いの対象にならないことがあるのです。
つぎに「保険金額」です。
これまで見てきたように、海外での病気やケガは、治療費や救援費用が大きく膨れ上がるケースがあります。
しかしクレジットカードの海外旅行傷害保険で補償される治療費、救援費用は、それぞれ100〜200万円が一般的です。そのため、たとえば手術をともなう骨折でも、その治療費をカバーできないことがあることがわかるかと思います。
ちなみにジェイアイ傷害火災保険によると、2024年に同社の海外旅行傷害保険に加入していた人のうち、21人に1人、率にして5%近くが、病気やケガなど何らかの事故で保険を利用しているとのことです。
海外旅行にこれから出かけるという人は、お手持ちのクレジットカードに付帯する海外旅行傷害保険の条件をいま一度確認し、保険金額に不安を感じたら、付帯するものとは別に海外旅行傷害保険の加入を検討されてみてはどうでしょうか。
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