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スーパーカーブームの火付け役 カウンタックの「最終進化形」がオークションに登場 走行距離5600キロの極上モデル 気になる落札予想額とは

走行距離も少なく、内外装もオリジナルのまま

 米国カリフォルニア州モントレーで開催されるRMサザビーズのオークションに、1989年型のランボルギーニ「カウンタック 25thアニバーサリー」が出品されます。

 どんなクルマなのでしょうか。

オークションに出品されている1989年式ランボルギーニ「カウンタック 25thアニバーサリーエディション」Corey Escobar(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's
オークションに出品されている1989年式ランボルギーニ「カウンタック 25thアニバーサリーエディション」Corey Escobar(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's

 カウンタックは1974年に登場。ウエッジシェイプのデザインにエンジンをミッドシップ搭載し、長きにわたって若者の心を捉えました。

 日本で70年代後半におきたスーパーカーブームにより、その主役へと躍り出ました。当時の少年ならば皆、その車名を知っているほどの人気モデルとなり、スーパーカー消しゴム(カー消し)や瓶コーラの王冠などでも

 そして1988年に発売された「25thアニバーサリー」は、カウンタックの誕生25周年を記念しただけでなく、その集大成的なモデルでした。

 とはいえ、25th アニバーサリーは根本的な再設計がされたわけではなく、そのすべての要素を磨き上げた進化形でした。

 イタリアのカロッツェリア、ベルトーネのチーフデザイナーだったマルチェロ・ガンディーニ氏の後継者であるオラチオ・パガーニ氏が、そのアグレッシブなボディワークをリファインし、空力性能も向上させました。

 前後バンパーは再設計され、エアインテークは深められ、サイドスカートやリアフェンダー上のエアボックスなどが新デザインとなった。

 インテリアも、パワーシートやパワーウインドーを備え、エアコンを標準化し、ステアリング アッセンブリーも再設計され、当時としては近代化されました。

 カウンタックは、この25thアニバーサリーで快適性ももたらされたのです。

 V12エンジンは5.2リッターで約455馬力を発生し、5速MTと組み合わされ、メカニカルな部分は、伝説的ラリーストのサンドラ・ムナーリ氏が仕上げました。

 0-60mph(約96km/h)加速は約4.5秒、最高速度は180mph(約288km/h)オーバーというパフォーマンスを発揮しました。

 ですが、25thアニバーサリーのいちばんのポイントは、荒削りなカウンタックがバランスの良いクルマに仕上げられていたことでした。

 1988年から90年にかけて、25thアニバーサリーは約657台が生産され、商業的に最も成功したカウンタックといわれています。

※ ※ ※ 

 今回の出品車、1989年式のカウンタック25thアニバーサリーはシャシナンバー「KLA12643」で、カタログ作成時点での走行距離は5655kmです。

 米国ニュージャージー州の販売店から納車され、ブラックのボディカラーとレザー内装はオリジナルのままで、唯一のオプションは、大きなリアウイングのみです。

 この25thアニバーサリーは販売店でメンテナンスを受け続け、2016年まで保有していました。

 その後の所有者は、ダッシュボードの再塗装や欧州仕様のフロントバンパー取付などの改良を施しました。また2025年6月にペンシルバニア州のショップでメンテナンスを受けています。

 現在、工具やメンテナンス記録、売買契約書や保証書といった書類などがクルマと一緒に保管されています。

 カウンタックの最終章となった25thアニバーサリー、その中でも今回の出品車は走行距離が少なく、その素性もはっきり分かっています。

 その大胆で派手なスタイリングは、納車されたときと同じように今もなお圧倒的な存在感を放っています。

 この1989年式のランボルギーニ カウンタック25thアニバーサリー、オークションでの落札価格は、50万USドル〜60万USドル(1USドル=約148円として、約7400万円〜約8880万円)と予想されています。

Gallery 【画像】スーパーカー世代にはたまらない! 極上の最終進化形カウンタックを写真で見る(25枚)
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