速すぎて“想定外のトラブル”発生! 驚異の1250馬力を発生する“アメリカンスーパーカー”シボレー「コルベットZR1X」に降りかかった問題とは
計測プログラムの書き換えが必要なほどの驚異的な速さ
アメリカンスポーツカーの象徴として長年愛され続けてきたシボレー「コルベット」が、新たな領域へと足を踏み入れました。2026年モデルとして登場する超高性能バージョン「コルベットZR1X」は、トータル出力1250馬力という驚異的なパワーを発生。それだけに、開発中にはさまざまなトラブルに見舞われたようです。

「コルベットZR1X」の心臓部は、「コルベットZR1」と同様、5.5リッターのV8ツインターボエンジン“LT7”で、最高出力は1064hp(約1079ps)、最大トルク828lb-ft(約1123Nm)を発生します。
そこに「コルベットE-Ray」ゆずりのフロントの電動モーターが最高出力186hp(約189ps)と最大トルク145lb-ft(約167Nm)をプラス。システムトータルで1250hp(約1267ps)をたたき出します。
フロントの電動モーターは「コルベットE-Ray」に採用されるものから大幅に改良されています。バッテリー容量は1.9kWhと同じですが、使用可能エネルギーが29%増加し、最高回転数も1万6000rpmから1万7000rpmへと向上。
また、前輪への駆動力の切り離し速度が「コルベットE-Ray」の150mphから160mphへと引き上げられたことで、より高速域まで全輪駆動の恩恵を受けることができます。
●日産「GT-R」に代わる新たなハイパーカーキラーへ
「コルベットZR1X」が開発中に見舞われたトラブルは、まさにこの“前輪への駆動力の切り離し速度”でした。
「コルベットZR1X」のフロントモーターは、当初、150mph(約241km/h)に達すると駆動力が切り離される設定になっていました。
しかし0-400m加速テストをおこなったところ、加速性能があまりにも優秀すぎて400mを完走する前に150mphを突破。途中でフロントモーターの駆動力が切り離されてしまうという事態が発生したのです。
この問題を解決すべく、シボレーのエンジニアチームはフロントモーターの切り離し速度を160mph(約257km/h)に変更するというソフトウェアの書き換えを実施。これにより、「コルベットZR1X」は0-400m加速において、フィニッシュ地点まで全輪駆動システムの恩恵を受けることが可能となったのです。
こうして実現した「コルベットZR1X」の性能数値は圧倒的です。0-60mph(0-96km/h)加速は2秒未満、0-400m加速は9秒未満で、トラップスピードは150mph以上と発表されています。これらの数値はハイパーカーに匹敵、もしくはそれを上回るものです。
また、「コルベットZR1X」の実力はドイツのニュルブルクリンク・ノルトシュライフェでも証明されています。6分49秒275というラップタイムは、フォード「マスタングGTD」の6分52秒072を上回り、アメリカ車最速を樹立しています。
ちなみにこのタイム、マークしたのはプロのレーシングドライバーではなく、車両を開発したシボレーのエンジニアがたたき出したものといいますから驚きです。
* * *
「コルベットZR1X」はもはやマッスルカーではなく、“ハイパーカーキラー”という称号を与えたくなる存在。かつて圧倒的な動力性能で世界を震撼させた日産「GT-R」に代わって、今度は「コルベットZR1X」の出番といえそうです。日本上陸が待ち遠しい限りです。
VAGUEからのオススメ
“時を愉しむ”という究極の贅沢――カンパノラ「星響」と巡る、足利・静寂とウェルネスの旅【PR】