Z世代は省略派? 上の世代は丁寧派? 調査結果からわかった SNSの普及で異なっていく「メール常識の違い」とは
Z世代のメール観とビジネス現場のすれ違い
メールは今もビジネスの場で広く使われていますが、スマートフォンやSNSが当たり前となった環境で育ったZ世代にとっては、必ずしも身近な手段ではありません。
日常のやりとりはLINEやInstagramなど即時性の高いサービスが中心であり、長文や定型表現を用いるメールは、社会人になるまで触れる機会が限られているのが実情のようです。

実際、Onebox株式会社がおこなった「Z世代のメール利用実態を明らかにする調査」によると、Z世代が社会人になる前にメールを使った経験は限定的だという結果が出ています。
Onebox株式会社とは、メールによるコミュニケーションを改善するツール“Onebox(ワンボックス)”の企画・開発・運営・販売をおこなっている企業です。
調査対象の23〜25歳会社員300名のうち、「ほとんど使ったことがない」「全く使ったことがない」と回答した割合は4割を超えました。
さらに、送信経験に絞ると未経験者は2人に1人以上を占め、ビジネスメールの運用に慣れていない層が多数派となっています。
こうした背景から、仕事でメールを送ることに苦手意識を持つ割合は58%と過半数に上りました。
理由としてもっとも多く挙がったのは「メール特有の挨拶やマナーが分からない」というもので、敬語や定型文を使った文章作成に不安を抱くケースが目立ちます。
また、SNSのように短文で送れず、送信の取り消しや編集もできない仕様が心理的負担になるという声もありました。
既読やリアクション機能がなく、やりとりの終わらせ方に迷う点も、日常的にSNSを利用している人にとっては戸惑いの要因となっています。
さらに、Z世代の一部にはメールにSNSの感覚を持ち込み、句点を省き、絵文字や顔文字を使う文体を自然に取り入れる傾向があります。
背景には、LINEやInstagramなどで育まれた「短文」「即時返信」「感情表現重視」の文化があるようです。
これらは、やわらかい印象や親しみを持たせることを目的にしたスタイルですが、ビジネスの場では違和感を持たれる場合も少なくありません。
一方で、上の世代はメールを定型文と敬語で整えることを重視し、簡略化された表現や絵文字を「軽い印象」と捉えやすい傾向があります。
逆に、こうした定型的なメールは、Z世代から見ると形式を重んじるあまり距離感を感じる表現となり、コミュニケーションが硬直化する懸念もあります。
こうした齟齬は、単なるマナー違反ではなく文化の違いから生じているとされています。
それぞれの世代にとっての「正しいメール」とは、Z世代にとっては相手との距離を縮めるための柔らかい文体であり、上の世代にとっては信頼性や誠実さを担保するための定型表現です。
このような双方の背景を理解しないままでは、やり取りが不必要にぎこちなくなる可能性があります。
また、上述した調査では、一部の回答者が「送信前に上司へ確認を取るのが負担」と答えており、こうした業務フローの感覚も世代間で異なることがうかがえます。
メールは現在もビジネスで広く使われていますが、世代間での使い方や捉え方の差は縮まっていません。
双方が相手が求める形式や距離感を探りながら、表現を使い分けることが必要です。
※ ※ ※
Z世代の多くは、社会人になるまでメールに触れる機会が少なく、送信経験も不足しています。
SNSで培った短文・即時・感情表現重視のスタイルがビジネスメールに持ち込まれ、従来の作法を重んじる上の世代との間に齟齬が生まれています。
背景を理解し、場面や相手に合わせて文体や形式を調整することが、世代を超えたスムーズな意思疎通につながるといえそうです。
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