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光る新グリルがなんかスゴっ! メルセデス・ベンツ新型「GLC」世界初公開 EV仕様で航続距離は713キロ 世界初の「ビーガン内装」も用意

新型を世界初公開

 独メルセデス・ベンツは2025年9月8日、ミドルサイズSUV「GLC」の新型モデルを世界初公開しました。ドイツ・ミュンヘンで開催される「IAAモビリティ2025」で一般に公開されます。

メルセデス・ベンツ新型「GLC」
メルセデス・ベンツ新型「GLC」

GLCは2015年に登場したDセグメントSUVで、GLKの後継モデルとして誕生しました。

世界累計販売台数は260万台を超え、2020年・2021年にはメルセデス・ベンツのすべての乗用車の中でベストセラーモデルに。2022年にフルモデルチェンジを果たし、2代目は2023年3月から日本市場でも販売が開始されています。

日本でも販売はも好調で、2024年度(2024年4月から2025年3月)のJAIA(日本自動車輸入組合)による輸入車登録台数ランキングでは、BMW「ミニ」、フォルクスワーゲン「ゴルフ」に続いて3位にランクインしました。GLCの登録台数は7151台で、輸入SUVとしてはトップの登録台数となっており、2023年度は5689台だったため、1000台以上増加していることがわかります。

 今回登場するのは、EQテクノロジーを搭載した完全電気自動車(EV)仕様の新型GLCです。

 新型GLCは、電気自動車専用の設計を採用し、航続距離や充電性能に加え、快適性や多用途性を強化しました。

 今回発表された最上位モデルの「GLC 400 4MATIC with EQ Technology」は、全長4845mm✕全幅1913mm✕全高1644mm、ホイールベースは2972mmというボディサイズで、現行型よりもひと回り大きくなっています。

 前後ふたつのモーターを備えた4WDモデルで、トータルの最高出力は360kW(490馬力)を発揮し、最大713kmの航続距離を実現するとしています。

 急速充電では10分間で最大303kmの走行分を充電できるとされており、長距離移動時の利便性が大きく向上しました。さらに双方向充電機能を搭載し、家庭用電源や電力網に電力を供給できる点も特徴です。

 インテリアでは、メルセデス・ベンツ史上最大となる39.1インチの「MBUXハイパースクリーン」が広がり、デジタルと物理空間をシームレスに融合させた新しい体験を提供します。

 アンビエントライトやスカイコントロールパノラミックルーフと組み合わせることで、居心地の良さと先進性を両立させています。また、マイクロソフトとグーグルの人工知能を統合した第4世代MBUXを採用し、自然な対話による操作やパーソナライズされた体験を可能にしました。助手席向けにはディズニー・プラスを含む40以上のエンターテインメントアプリも用意されており、移動時間をより豊かにする設計となっています。

 環境配慮の面では、ビーガン協会認証を受けた「ヴィーガンパッケージ」をインテリアに用意。動物由来素材を用いない選択肢を提供しました。これにより、同社は独立認証を受けたビーガンインテリアを世界で初めて提供する自動車メーカーとなります。

 さらにデジタルライトやアンビエントライティングなど最新の照明技術も導入され、機能性と演出性を兼ね備えた車内外デザインを実現しました。

ホイールベースを84mm延長し室内の広さを実現

 新型GLCは広さと実用性も強化されています。

メルセデス・ベンツ新型「GLC」のインテリア
メルセデス・ベンツ新型「GLC」のインテリア

 従来型よりホイールベースを84mm延長し、前後席ともに足元と頭上空間を拡大しました。

 荷室容量は通常時で570リッター、後席を倒せば1740リッターまで拡張できるほか、128リットルのフロントトランクも備えています。最大2.4トンの牽引能力を誇り、キャンプやマリンスポーツなど多様なレジャーシーンにも対応します。

 走行性能の面では、エアサスペンションやリアアクスルステアリングを採用し、快適な乗り心地と俊敏なハンドリングを両立。新開発のワンボックスブレーキシステムはエネルギー回生と摩擦ブレーキをスムーズに統合し、99%以上の走行シーンで回生を実現するとしています。

 回生出力は最大300kWに達し、航続距離の延長にも貢献します。さらにAGR認証を受けた新シートを採用し、長距離移動後でも快適さを維持できる工夫が施されています。

 安全性と先進運転支援機能も充実しています。MB.DRIVEと呼ばれるシステムは、最大10台のカメラ、5台のレーダー、12台の超音波センサーを駆使し、状況をリアルタイムに把握。人工知能によってドライバーを支援し、常にアップデート可能な構成となっています。購入後もソフトウェアの改良が継続されるため、長期的に安心して利用できる点も特徴です。

 メルセデス・ベンツは新型GLCを通じて、ブランドの象徴的なSUVを電動化の時代にふさわしい形へと進化させました。広さや快適性、多用途性といった従来の魅力を維持しつつ、電気自動車としての性能やデジタル体験を大幅に高めた今回のモデルは、同社の電動化戦略の中核を担う存在として注目を集めそうです。

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 メルセデス・ベンツ・グループAG取締役会会長、オラ・ケレニウス氏は「当社史上最大の製品投入プログラムは、新型GLCで継続されます。単なる新モデルの導入にとどまらず、ベストセラーの電動化を実現します。新型GLCは、快適性、ダイナミクス、効率性、そしてインテリジェンスが完璧に調和したクルマです」とコメントしています。

 またデザイナーのメルセデス・ベンツAG チーフデザインオフィサー、ゴードン・ワーグナー氏は「新型EVのGLCは、単なるクルマにとどまらず、象徴的なデザインの新たな時代を切り開きます。新しいグリルは、自動車史におけるもっとも象徴的なデザイン要素のひとつを新たに解釈し、継承することで、ブランドの顔を再定義しました。官能的な純粋さを極めた電気自動車GLCは、伝統と未来を完璧に融合し、メルセデス・ベンツが一目でそれとわかる存在であり続けることを保証します」と語っています。

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