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「カブトムシ」みたいでカワイイね “質実剛健”を体現したような60年前の「ボルボ」がオークションに登場 気になる現代の価値とは

世界に先駆けてモノコックボディを採用

 米国カリフォルニア州モントレーで開催されたRMサザビーズのオークションに、1965年型のボルボ「PV544スポーツ」が出品され、落札されました。

 どんなクルマなのでしょうか。

オークションに登場、落札された1965年式ボルボ「PV544スポーツ」Robin Adams(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's
オークションに登場、落札された1965年式ボルボ「PV544スポーツ」Robin Adams(c)2025 Courtesy of RM Sotheby's

 第二次世界大戦中の材料不足の影響を受け、ボルボは従来モデルよりも小型で燃費効率の良い「PV444」を開発し、同社のクルマに新たな基準を確立しました。

 1944年に公開されたプロトタイプの反響が良かったため、ボルボは数年間にわたって新型車の開発を続け、1947年にモノコックボディ構造を採用した初のボルボとして正式発売されました。

 当時、非常に先進的なこのアーキテクチャーは、生産効率の向上と衝突保護機能の強化を実現し、多くのメーカーが大規模に採用するより10年以上も先駆けていたのです。

 PV444は、ボルボにとって多くの技術を採用したモデルでした。

 安全性を向上させるための合わせフロントガラスを採用し、従来の直列6気筒ではなく4気筒の1.4リッターエンジンを搭載しました。

 また、1955年からアメリカ合衆国への輸出を開始した最初のボルボ車でもあるのです。

 1958年、PV444の改良モデルとして「PV544」が発売され、デザインとメカニカルな部分で小規模な変更が施されました。

 フロントガラスは一枚の曲面ガラスとなりました。またフロントシートバックがスリム化され、リアシートが拡げられて3人掛けとなり、乗車定員は5名となりました。

 トランスミッションは3速から4速MTにアップグレードされ、今回の出品車と同じスポーツグレードにはデュアルSUキャブレターが採用されました。

 1962年には、より大きな1.8リッターエンジンがオプション設定されました。PV544の生産は1965年に終了しましたが、頑丈で信頼性が高く安全なクルマという評価を得ていました。

 当時の時代背景を考えれば古臭く思える保守的なデザインですが、現在でも驚くほど良好な状態を保っています。

 今回の出品者は2011年にこのPV544を手に入れ、翌2012年に外装を全面的にレストアして、著名なコレクションのクルマたちと同様の程度に仕上げられました。

 ハンターグリーンを基調としたボディカラーに、同色のインテリアとコントラストの効いたパイピングが施され、レストアから10年以上経った現在でも、その職人技の質が際立っています。

 レストアの内容は、クルマを完全分解し、ボディの塗装を剥離し、必要に応じて修理を行い、現在のボディカラーに再塗装した後、再組み立てを行い、完全にレストアしたインテリアを装着しました。

 このPV544は最終生産年式モデルであり、出品者のコレクションの一部として継続的に専門的なメンテナンスを受けてきました。それでも入手以来、機械的なメンテナンスはほとんど必要なかったとのことです。

 この1965年型のボルボ PV544スポーツ、オークションでは4万4800USドル(1USドル=約147円として、約660万円)で落札されました。

Gallery 【画像】戦後すぐに登場したモデルの最終進化形! 1965年式ボルボ「PV544スポーツ」を写真で見る(25枚)
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