ビス止めのオバフェンがカッコいい! 993型「911GT2」がオークションに登場 公道仕様は194台しか製造されなかった“究極の空冷ポルシェ” とは
走行距離は3万km未満 オークションで登場するのも稀な1台
2025年11月に英国ロンドンで開催されるRMサザビーズ主催のオークションに、1996年式ポルシェ「911GT2」が出品され話題となっています。
どんなクルマなのでしょうか。

ポルシェは四輪駆動の「961」で成功を収めましたが、アウディ「クワトロ」や日産「スカイラインGT-R」の活躍とともに、1990年代半ばには世界中の多くのレース団体で四輪駆動車が禁止されるようになりました。
これにより、四輪駆動を採用していたポルシェターボは対応を迫られ、その解決策として登場したのが後輪駆動の「911GT2」でした。
911GT2は993世代の頂点に位置するモデルで、後部座席や電動シートなどを省いたりと徹底的な軽量化がおこなわれ、約225kgの軽量化を実現しました。
ツインターボの3.6リッター水平対向6気筒エンジンは公道仕様でも430馬力、最大トルク62.6kgmを発揮し、0-100km/h加速は4秒を切り、最高速度は約305km/hに達しました。新開発の6速トランスアクスルと40:60のリミテッドスリップデフにより、圧倒的なドライビングフィールを実現しています。
ボディにはアルミ製ドアとボンネット、そして大型リアウイングと前方スプリッターを組み合わせたアグレッシブなエアロパッケージを採用。18インチの「スピードライン・フォー・ポルシェ」製ホイールが迫力あるスタンスを与えています。カーボンセラミックブレーキによる強力な制動力もGT2の特徴でした。
紹介する個体は、1995年5月31日にポルシェ・シュトゥットガルト工場で完成し、グランプリホワイトの外装にブラック内装を組み合わせた仕様です。
エアコン、スポーツシート、大型燃料タンクなどが装備され、特別仕様を示すオプションコード「09971」が付与されています。新車時はフランス・ルーアンのディーラーを通じて納車され、のちにイギリスへ渡り、再びフランスに戻るなど、両国を行き来しながら丁寧に整備が続けられてきました。
2021年にはホイールのリフレッシュ、2022年には整備とオーディオのアップデートなどが実施されています。2024年にも定期点検が行われ、整備費用の記録もすべて保管されています。走行距離はわずか2万9182kmで、マニュアルや整備記録、ツールキット、タイヤインフレーターなども揃っています。
この911GT2は、空冷世代のポルシェ911の中でも究極の存在とされています。公道仕様のGT2が市場に登場することは極めて稀であり、この美しいグランプリホワイトの個体は、世界中のコレクターの注目を集めること間違いありません。
落札予想価格は110万ポンドから130万ポンド(1英国ポンド=203円換算で日本円で約2億2390万円から約2億6460万円)とされています。
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