17年前の“MotoGPレプリカ”を米国オークションで発見 日本でも84台が限定発売され“スゲェ速いドゥカティ”「デスモセディチRR」とは
2008年式・走行2700kmの個体が落札 限定シリアルも確認
今回出品された個体は2008年式で、カナダ在住のオーナーが2022年に取得したものです。

走行距離はわずか2700kmで、そのうち500km程度が現オーナーによって走行されたものだといいます。
外装は「ロッソGP」にホワイトデカールを組み合わせた標準仕様で、鮮やかさとレーシーさを兼ね備えた印象を与えます。カーボンファイバー製のフェアリングやテールセクションの輝きも美しく保たれており、年式を感じさせないコンディションです。
さらに、トップブリッジには「#775/1500」のシリアルナンバープレートが装着されており、世界でたった1台の存在であることを証明しています。
インストルメントパネルは「ドゥカティ・コルセ」ロゴ入りの多機能液晶ディスプレイで構成され、16000rpmまで刻まれたバーグラフ式タコメーター、デジタルスピード表示、エンジン水温、気温、時刻などが確認可能です。
また、搭載される989ccの水冷L型4気筒エンジンは、チタン製コンロッドとバルブ、ギア駆動式カムシャフト、砂型鋳造のクランクケースなど、レーサースペックのパーツを多数採用。
欧州仕様で最高出力200馬力を発生し、乾式スリッパークラッチと6速トランスミッションを介して後輪に動力を伝えます。駆動はチェーン式で、公道仕様ながら本格的なサーキット走行にも対応するポテンシャルを備えています。
この個体におけるエンジンオイルは2024年に交換済みで、機関のコンディションも極めて良好とされています。
なお、オークションでは31件の入札の末、4万6750ドルで落札されました。
日本円に換算すると約690万円となり、新車価格よりは下回るものの、現在の希少性と状態を考慮すると、状態と希少性に対して一定の市場評価がなされたといえそうです。
※ ※ ※
デスモセディチRRは、レース活動で得られた知見をそのまま反映した量産モデルとして、ドゥカティの中でも特異な位置づけにあるバイクです。
今回のように走行距離が少なく、整備履歴が明確な個体が市場に出回る機会は限られていることから、今後の動向にも注目が集まりそうです。
page
- 1
- 2
VAGUEからのオススメ
マザー・オブ・パールが詩情豊かに輝く――大人の夜を彩るブローバ「マリンスター」日本限定モデルの魅力とは【PR】